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2020-05

Rupert Holmes 「Partners in Crime」

j0056■ アルバムデータ
タイトル:Partners in Crime
アーティスト:Rupert Holmes
リリース:1979年10月5日
レーベル:Infinity Records

アルバム総評価:94


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価  MV  
01  Escape (The Pina Colada Song)  ★★★★★   
02  Partners In Crime★★★★★ 
03  Nearsighted★★★★★ 
04  Lunch Hour★★★★★ 
05  Drop It★★★★★ 
06  Him★★★★★youtube02
07  Answering Machine★★★★★ 
08  The People You Never Get To Love          ★★★★☆ 
09  Get Outta Yourself★★★☆☆ 
10  In You I Trust★★★★★ 


■ 講評
Rupert Holmes(1947年2月24日生)はイギリスチェシャー州ノースウィッチ生まれのアメリカ(6歳のときニューヨークに移住)の作曲家、シンガーソングライター、ミュージシャンである。また、作家としても知られている。

6歳で家族とともにアメリカに移住、その後マンハッタンの音楽学校に進む。

20歳の頃にセッション・ミュージシャンとして活動。

1974年にはデビュー盤「Widescreen」を Epic Records からリリースする。その後、Barbra Streisand に見出され、彼女が主演する映画「A Star Is Born」に楽曲を提供したり、Barbra Streisand の1975年リリースのアルバム「Lazy Afternoon」のほか5枚のアルバムに参加。

「Partners in Crime」以降「Adventure」「Full Circle」と2枚のアルバムを発表したが、活躍の舞台を演劇に移し、1985年には「Drood」でトニー賞を獲得している。

2007年には Broadway ミュージカルやテレビドラマの脚本によりドラマデスク賞を獲得しており、現在に至る。

▼ Rupert Holmes & Barbra Streisand
画像




今回紹介するアルバム「Partners in Crime」は、Rupert Holmes が1979年にリリースした5枚目のアルバムであり、全7枚のリリースアルバムの中でも彼の代表作かつ最高傑作である。

収録曲である「Escape (The Pina Colada Song)」は、Billboard the Hot 100 U.S.Pop Charts で1979年12月及び1980年1月に第1位を、「Him」は1980年に第6位を記録しており、このアルバム自体は the Billboard Album Chartsで第33位を記録している。

なお、「Partners in Crime」では、Rupert Holmes が vocals, keyboards, synthesizer, saxophone をこなしており、彼の多彩な面を窺うことができる。

「Partners in Crime」は80年代の AOR の傑作である。(AOR とは Adult-Oriented Rock(アダルト・オリエンテッド・ロック)の略語であり、音楽のジャンルの一つである。AOR と聞いて懐かしく感じるのは一定の世代以上であろうか…)

特に80年代の AOR を代表する1曲である「Him」と至極のバラッドである「Nearsighted」は素晴らしいという他ない。メロディーの美しさ、心地よさ、サビのフレーズの盛り上がり、いずれをとっても非の打ちどころのない完璧の一言である。AOR お約束の厚めのベースアレンジ、間奏のギターソロやコーラスと期待を裏切らない展開に思わず意を得たりと頷いてしまうほどだ。

蛇足ではあるが、Rupert Holmes が日本の TV 番組に出演した時に語った「Him」演奏時の前置きを紹介したい。

「自分が心から愛している誰かが別の誰かを愛していることに気付く。人生には、そんな悲劇がついて回るもの。ただ、それが本人の口から告げられるものではなく、例えば写真とか。手紙の切れ端…あるいは自分の吸ってないタバコの一箱を見つけることで、気付くこともある。それは、ズシンと胸にこたえる苦しみなのだ。ドラムの音のように…」

渋い。渋すぎる。さすが作家でもある Rupert Holmes ならではの言葉である。メロディーの美しさとは裏腹に結構深みがある洒落た歌詞が多いので、ぜひ歌詞の意味するところを感じとったうえで楽曲を聴いていただきたい。「Lunch Hour」しかり「Nearsighted」しかり、こんなの歌にするの?というユーモラスな意外性もあり、なかなか奥が深いアルバムである。

AOR を知らない若い世代にもぜひ聴いていただきたい AOR の名盤中の名盤である。

▼ Rupert Holmes
画像




■ AORとは
「AOR」とは、おおよそ次の三つの言葉の略である。

【Audio-Oriented Rock】
まず、1970年代から1980年代初めにかけて、米国で(1)「Audio-Oriented Rock」という言葉が使われた。 これは「音を重視するロック(音志向ロック)」の意で、パンクムーブメントや HM/HR といった若者向けのラウドなロックとは方向性が異なり、クロスオーバー的なサウンドと大人向けの落ち着いたヴォーカルが特徴である。ミュージシャンとしては、ボズ・スキャッグスやクリストファー・クロス、74年以降のシカゴがあげられる。
日本へは70年代後半に、「AOR(Audio-Oriented Rock)」として略語で音楽ジャンルとして簡単に紹介されたため、その意を正確に理解されないまま普及した。

【Album-Oriented Rock】
その後、1980年代の米国では「Airplay-Oriented Rock」という「エアプレー重視のロック」という語も使われる一方で、(2)「Album-Oriented Rock」という「シングルチャートを意識したものではなく、アルバム全体としての完成度を重視したスタイル」という言葉が普及した。後者の代表的なアーティストとして、ピンク・フロイドやイエスなどが挙げられる。

【Adult-oriented Rock】
日本では AOR という言葉が、70年代半ばから80年代前半にかけて、音楽用語としてよく使用された。さらに後の1988年にボビー・コールドウェルの大ヒット曲「Heart of Mine」が紹介される際に、(3)「Adult-oriented Rock」の略語として「大人向けのロック」と独自解釈され、1990年のボビーのジャパン・ツアーに際しては、日本の広告代理店が「AOR の代表」と称した。以前から「Adult-oriented Rock」のジャンルにおいては、TOTOとボズ・スキャッグスがその代表であるとされていたが、さらにその印象が強められた。米国では、このジャンルは「Adult Contemporary(AC)」と呼ばれ、ノラ・ジョーンズなどが解りやすい例と言える。AC は近年では更に Hot、Soft、Light、Urban などと分類されている。 ボズ・スキャッグスは、以前はルーツ・ミュージック志向のロックを演奏し、ヒット曲のないシンガーだった。だが、1976年発表のアルバム『シルク・ディグリーズ』で、後に TOTO を結成するスタジオミュージシャンたちを起用しヒット・アルバムにしたことで、大人向けの AC のシンガーとして認知されるようになった。

以上から「AOR」をまとめると、
1:音を重視するのが、Audio-Oriented Rock(主に1970年半ば-1980年代)。
2:アルバム全体としての完成度を重視するのが、Album-Oriented Rock(主に1980年-1990年代)。
3:アダルト現代音楽は、Adult Contemporary(AC)(1980年代以降)。
近年はAdult Contemporaryの語を除いて、どれも使われなくなってきている。

(出典:「AOR」(2014年6月17日 05:20 UTC) 『Wikipedia日本語版』)

個人的には AOR を過去から「Adult-oriented Rock」の意味で使用していたが、日本での独自解釈であることは最近まで知らなかった。

▼ Rupert Holmes
画像




■ アルバムリリースノート
ルパート・ホームズを一躍メジャーな存在に押し上げた1979年作品。大ヒット曲「エスケイプ」(全米1位)、「ヒム」(全米6位)収録。- Amazon

▼ 最近の Rupert Holmes
画像



*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「AOR」を素材として二次利用しています。


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