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2020-04

Sergio Mendes & Brasil '66 「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」

Sergio Mendes & Brasil '66 「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」■ アルバムデータ
タイトル:Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66
アーティスト:Sergio Mendes & Brasil '66
リリース:1966年
レーベル:A&M Records

アルバム総評価:98 
crown01《名音堂 Gold Disc 認定》


■ 曲目リスト
  №  曲          名評     価  MV  
01  Mas Que Nada(Ma-sh Kay Nada)  ★★★★★  youtube02
02  One Note Samba / Spanish Flea★★★★★youtube02
03  The Joker★★★★★youtube02
04  Going Out of My Head(君に夢中)★★★★★youtube02
05  Tim Dom Dom(Chim Dome Dome)★★★★★youtube02
06  Day Tripper★★★★★youtube02
07  Agua de Beber(Adwa Gee Beberr)(おいしい水)★★★★★youtube02
08  Slow Hot Wind★★★★☆youtube02
09  O Pato(O Pawtoo)(がちょうのサンバ)★★★★★youtube02
10  Berimbau(Ber-im-bough)★★★★★youtube02

※ #6:LP盤表記は'Daytripper'
※( )#04,#07,#09は日本語タイトル

■ 講評
今回紹介するアルバム「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」は、ブラジルのボサノヴァの巨匠 Sergio Mendes が Sergio Mendes & Brasil '66 として1966年に A&M Records からリリースした、Brasil '66 としては初となる1stスタジオアルバムである。A&M Records 移籍後第一弾アルバムでもあるが、A&M Records と契約に至る経緯については、アルバム「Sergio Mendes」の講評を参照いただければ幸いである。なお、収録曲10曲全てがカヴァー曲となっている。

当時の日本リリース LP 盤の帯には、「現代のリズム、ボサ・ノヴァの決定盤はこれだ!!」と、また、2006年リリースの紙ジャケットによる CD 盤の帯には、「世界的に多大な影響力を誇った、ブラジル'66 の大いなる出発点ともいえるアルバム。セルメンにかかれば、ビートルズもこんなに小粋なサウンズに! 憎いまでのポップ・センスに思わず脱帽の愛聴盤。」と記されていた。

本作は、2012年、「制作から25年以上が経ち、文化的または歴史的な価値がある録音物」を対象にして1973年に創設された「グラミー殿堂賞(Grammy Hall of Fame)」を受賞。2014年、その妥当性を裏付けるように Sergio Mendes は、大ヒット収録曲「Mas Que Nada」について、「“Mas Que Nada”は、ポルトガル語の曲で初めてアメリカと世界中でヒットした曲なんだよ。」と語っている。

アルバムプロデュースは、リリースレーベル A&M Records の共同創設者でトランペット奏者としても知られる Herb Alpert と、同じく A&M Records の共同創設者でプロデューサーである Jerry Moss の二人が直々に担当。レーベルにとってもアルバムタイトルにしっかり「Herb Alpert Presents」と記すほどの意欲作であった。ちなみに A&M Records の「A」は Alpert、「M」は Moss の頭文字から取られている。

▼ Herb Alpert
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演奏は、Sergio Mendes(Piano, Backing Vocals, Keyboards, Arrangements)を筆頭に、バンドパートである Brasil '66 のオリジナルメンバー Lani Hall(Lead Vocals、後に Herb Alpert の妻となり、1971年にグループを脱退)、Bibi Vogel(Backing Vocals)、Bob Matthews(Bass, Backing Vocals)、Jose Soares(Percussion, Backing Vocals)、Joao Palma(Drums)らがそれぞれ担当。

本作は、U.S.Billboard 200 第7位、U.S.Billboard Top Jazz Albums Chart 第2位を記録する大ヒットとなり、50万枚以上を売り上げてアメリカレコード協会(RIAA)からゴールドディスクにも認定されている。

なお、Brasil '66 は、Lani Hall と Bibi Vogel の女性2人(後にメンバー交替あり)をヴォーカルに擁しているが、この体制は、グループの結成にあたって Sergio Mendes のブレインでもあった Richard Adler が提案して実現したもので、Lani Hall は、Sergio Mendes がシカゴのクラブで歌っている Lani Hall を一目見て気に入り、直接グループのリードヴォーカルとしてリクルートしたという逸材である。特に英語詞のボサノヴァが非常に魅惑的かつ刺激的で、彼女こそがこのアルバム成功の立役者と言っても過言ではないだろう。

▼「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」
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▼「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」インナーシート
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▼「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」LP盤ラベル
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本作は、Sergio Mendes の活動初期を代表するアルバムであるが、それ以前の Brasil '65 時代のアルバムで圧倒的であったジャズのカラーが極端に薄まり、それまで比較的多かったインストゥルメンタル曲も影を潜め、英語とポルトガル語を交えた女性ヴォーカルによる程よくポップテイストなボサノヴァへとその音楽指向を大きく転換した、まさに活動後期のクロスオーヴァー色が強いボサノヴァへと繋がる、Sergio Mendes サウンドの原点ともいえるアルバムとなっている。

そのサウンドフレーヴァーの違いは、以前このブロクで紹介した活動後期となる1983年の超ポップテイストなアルバム「Sergio Mendes」と聴き比べても歴然であり、濃厚なボサノヴァサウンドが持つコミカルで温和な空気感やラテン音楽の持つ躍動感といったブラジル音楽特有のカラフルな色彩に加えて、幅広いジャンルの音楽ファンに受け入れられるようなアメリカンポップな雰囲気も併せ持ったサウンドが絶妙で、ボサノヴァの楽しさが実感できるアルバムとなっている。

近年日本でも洒落たカフェが流行する中で、その非日常的な癒しの空間に似合うサウンドとしてボサノヴァが再注目されているが、ハウスや R&B とのミクスチャーなアレンジのボサノヴァが少なくない中で、改めて Sergio Mendes 活動初期の比較的オーソドックスなボサノヴァサウンドを聴くと、その飾り気のないストレートでピュアなサウンド感が意外に心地良く、むしろ堪らなくお洒落に感じられるから不思議である。

▼ Sergio Mendes & Brasil '66(前列右が Lani Hall)
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◆ #01「Mas que Nada」

そんな Sergio Mendes の原点とも言える本作からは、1966年に「Mas que Nada」(B面:「The Joker」)と「Day Tripper」(B面:「Slow Hot Wind」)の2曲がシングルカットされており、この内 #01「Mas que nada」(マシュ・ケ・ナダ)は、ブラジルのシンガーソングライター Jorge Ben(Jorge Benjor)が作曲し、1963年に Continental Label からリリースしたシングル「Mas, que Nada!」のカヴァー曲である。

オリジナルの「Mas, que Nada!」は、同年 Philips からリリースした Jorge Ben のデビューアルバム「Samba Esquema Novo」に収録されたボサノヴァの楽曲であり、ブラジル国内で2か月で10万枚以上を売り上げるヒットとなっている。このため、元々ブラジルではよく知られた楽曲であったが、Sergio Mendes & Brazil '66 ヴァージョンがヒットしたことで世界的にも有名になるとともに、このヒットにより Sergio Mendes 自身も世界中の様々なジャンルの音楽ファンに広く知られるところとなった。その意味で「Mas que Nada」は、Sergio Mendes のディスコグラフィーの中でも極めて象徴的な一曲となっている。

こうしてこの Sergio Mendes & Brazil '66 ヴァージョンは、音楽専門誌「Rolling Stone」ブラジル版の投票で「第5回最も偉大なブラジルの歌」に選ばれるとともに、2013年には「Latin Grammy Hall Of Fame」(ラテン・グラミーの殿堂)入りも果たしている。

▼「Samba Esquema Novo」by Jorge Ben
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そもそも“Mas que nada”(マシュ・ケ・ナダ)とは、ブラジル人が誰かと意見が合わない際に話し言葉で使っていたいわゆるスラングで、英語の「No way, man!」や皮肉を込めた意味での「Yeah, right!」にあたり、日本語の「まさか」「なんてこった」「ありえない」等の意味があるそうだ。差し詰め「マジかよ」といったところだろうか。

なお、世界中でカヴァーされる際、誤って「Mais que nada」とポルトガル語で「more than nothing(何よりも)」という全く異なる意味の言葉に誤表記されることが多かったとのことで、今でも海外の洋楽サイトで「Mas」が「Mais」と誤表記されている事例が散見される。ちなみに、仮に「Mas」の「a」の頭に「´」を付けてしまうと、こちらもスペイン語で「more than anything(何よりも)」、「above all(とりわけ)」という意味となり、「mainly(主に)」、「principally(特に)」といった意味でも使われる全く異なる意味の言葉になってしまうとのことである。

この Sergio Mendes & Brazil '66 ヴァージョンは、CM ソングとしてもしばしば使用されており、近年でも2015年に 滝川クリステル が登場するトヨタ自動車のコンパクトミニバン「シエンタ」の CM ソングに使用されている。また往年のコミックバンド ハナ肇とクレージーキャッツ のシングル「アッと驚く為五郎」は、Sergio Mendes & Brasil '66 ヴァージョンの「Mas que nada」の影響を受けたということで、日本でも ザ・ピーナッツ、スターダストレビュー など多くのアーティストがカヴァーしているボサノヴァのクラシックとなっている。

特に Sergio Mendes & Brazil '66 ヴァージョンは、U.S.Billboard Adult Contemporary Chart 第4位、U.S.Billboard Hot 100 第47位を記録するなど、数あるカヴァーヴァージョンの中でも最も広く知られた「Mas que nada」の決定版となっている。

Sergio Mendes は、この楽曲を1989年にアルバム「Arara」で再レコーディングしており、その再録ヴァージョンは、ブラジル最大の放送局「Rede Globo」の番組「Estrelas」のテーマ曲としても使用されたため、再録ヴァージョンもブラジルでは良く知られた楽曲となっている。

更に2006年には、アメリカのヒップホップ・ミクスチャーグループ The Black Eyed Peas をメインヴォーカルに擁し、Sergio Mendes の妻である Gracinha Leporace らをアディショナルヴォーカルに加えて、アルバム「Timeless」の収録曲として再レコーディングを行っており、The Black Eyed Peas の2004年のヒット曲「Hey Mama」のサンプリングを取り入れたこのヴァージョンは、U.S.Billboard Hot Dance Club Play Chart 第13位を記録するとともに、特にヨーロッパのチャートを賑わして UK Singles Chart で初登場第29位、第2週目で最高第6位を記録。またスポーツゲームを専門とするコンピュータゲームブランド EA Sports が制作したスポーツビデオゲーム「FIFA World Cup 2006」や「NBA Live 07」にも使用されるとともに、2011年の3Dアニメ映画「Rio」(邦題:「ブルー 初めての空へ」)の挿入曲としてサウンドトラック盤にも収録されている。ちなみにこのヴァージョンは、フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにある4つのディズニーパークの内の1つディズニー・アニマル・キングダムで催される「Mickey's Jammin Jungle Parade」でも使用されているとのことである。

▼「Mas que nada」Spain盤(1966年)
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▼「Mas que nada」Italy盤(1966年)
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▼「Mas que nada」日本盤(1966年)
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▼「Mas que nada」2006年リリース盤
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◆ #06「Day Tripper」

もう一つのシングルリリース曲 #06「Day Tripper」は、1965年2月に The Beatles がリリースした11thシングル「Day Tripper」のカヴァー曲で、オリジナル曲は、「We Can Work It Out」(邦題:「恋を抱きしめよう」)と初の両A面シングルとしてリリースされている。

The Beatles の「Day Tripper」は、John Lennon と Paul McCartney が作詞・作曲し、二人がリードヴォーカルを務めた楽曲で、アルバム「Rubber Soul」の制作中にレコーディングされたが、同アルバムには未収録となっている。アメリカではシングルでリリースされた後、Capitol Records 編集による1966年のアルバム「Yesterday and Today」に収録されている。

この楽曲は The Beatles にとって最初期のドラッグ・ソングでもあり、「Day Tripper(日帰り旅行客)=ドラッグでトリップする人」という意味もあるとのことで、当時 John Lennon は「若い人たちが聴けば、そうだって分かるフレーズが隠されている」と語っている。

オリジナル曲は、UK Singles Chart 第1位を獲得し、1966年1月の U.S.Billboard Hot 100 でも第5位を記録しているが、Sergio Mendes & Brazil '66 ヴァージョンは、残念ながら各種音楽ランキングにチャートインすることはなかった。

▼「Day Tripper」日本盤
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◆ #02「One Note Samba / Spanish Flea」

これらシングルリリースされた2曲以外の楽曲も、全てがカヴァー曲となっている。

この内、#02「One Note Samba」(ポルトガル語タイトル「Samba de Uma Nota So」)は、ブラジルの作曲家、編曲家、ミュージシャンである Antonio Carlos Jobim と、ブラジルのミュージシャン、作曲家、作詞家で Antonio Carlos Jobim とともにボサノヴァの創設に大きな役割を果たした Newton Mendonca によって作詞・作曲されたボサノヴァのカヴァー曲である。オリジナル曲の英語詞は Antonio Carlos Jobim が書いたものであるが、ポルトガル語タイトル「Samba de Uma Nota So」よりも、むしろ英語タイトル「One Note Samba」で広く知られている。

このタイトルを日本語訳すると「一つの音のサンバ」となるが、そのタイトルどおり、ボサノヴァのリズムに合わせて連続した同じ高さの音符(D のキーを主体に G に移行)からなるシンプルな主旋律が進行する特徴的なコード進行の楽曲となっており、元々は、1960年に Antonio Carlos Jobim らとともにボサノヴァを創設したとされるブラジルの歌手、ギタリストの Joao Gilberto が、1960年リリースのアルバム「O Amor, o Sorriso e a Flor」の収録曲としてレコーディングした楽曲で、Frank Sinatra や Ella Fitzgerald など多くのアーティストによってカヴァーされており、ボサノヴァを代表するスタンダードナンバーの一つとなっている。

そのカヴァーヴァージョンの中でも最もよく知られているのが、1963年に U.S.Billboard 200 第1位を獲得するとともにグラミー賞受賞作品でもある、1962年に Stan Getz と Charlie Byrd がリリースしたボサノヴァアルバム「Jazz Samba」に収録されたヴァージョンと、「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」に収録された Sergio Mendes & Brasil '66 ヴァージョンである。

一方、そのメドレー後半の「Spanish Flea」は、1960年代にアメリカのマリンバ・ヴィブラフォンプレイヤーで作曲家でもある Julius Wechter が作曲し、Cissy Wechter が作詞したポピュラーソングのカヴァー曲である。

この楽曲で最も知られているのが、Herb Alpert and the Tijuana Brass が1965年にリリースしたアルバム「Going Places」に収録するとともに、シングル「What Now My Love」の B面としてもリリースしたインストゥルメンタルヴァージョンであり、アルバム「Going Places」は、U.S.Billboard 200 第1位を獲得するとともに、シングルも U.S.Billboard Hot 100 第27位を記録。ちなみに A面の Miles Davis をフィーチャーした楽曲「What Now My Love」は、U.S.Billboard Hot 100 第24位を記録するとともに、1967年にはグラミー賞「Best Pop Instrumental Performance」賞を受賞している。

オリジナル曲は、アメリカの民間放送ネットワーク ABC テレビの人気クイズ番組「The Dating Game」の中で、長年「Bachelor's Theme」(独身者のテーマ)として使用されており、アメリカではお馴染みの楽曲となっているとのことであり、日本でも恐らく誰もが耳にしたことのあるラテン調のスタンダードポップナンバーで、Sergio Mendes & Brasil '66 の他にも数多くのミュージシャンがカヴァーし、テレビ番組の挿入曲としても使用されることが多い、非常に人気の高い楽曲である。

▼「Samba de Uma Nota So」by Joao Gilberto
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▼「Spanish Flea」by Herb Alpert and the Tijuana Brass
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◆ #03「The Joker」

#03「The Joker」は、イギリスの作曲家、作詞家 Leslie Bricusse と、同じくイギリスの俳優、シンガー、作詞家 Anthony Newley が作詞・作曲した楽曲のカヴァー曲で、オリジナル曲は、1964年のミュージカル「The Roar of the Greasepaint - The Smell of the Crowd」の劇中歌である。1965年には、アメリカのシンガー Bobby Rydell がカヴァーしヒットさせたことでも知られている。

▼「The Joker」by Bobby Rydell
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◆ #04「Going Out of My Head」

#04「Going Out of My Head」は、アメリカのポップシンガーソングライター Teddy Randazzo と、同じく Bobby Weinstein が作詞・作曲し、1964年、R&B ヴォーカルグループ Little Anthony & the Imperials がレコーディングした楽曲のカヴァー曲である。オリジナル曲は、グループと幼馴染であった Teddy Randazzo が、グループが1964年に U.S.Billboard Hot 100 第15位を記録した「I'm on the Outside (Looking In)」に続いて特別に書き下ろした楽曲であり、U.S.Billboard Hot 100 第6位を記録するとともに、1965年の Canadian RPM Top Singles Chart で第1位を獲得するなど大ヒットし、Cashbox Magazine's R&B Chart でも第8位を記録している。

この楽曲も Sergio Mendes & Brasil '66 始め、Sammy Davis.Jr や Wes Montgomery など多くの有名ミュージシャンにカヴァーされている人気の楽曲であるが、最もよく知られているヴァージョンは、本家 Little Anthony & the Imperials のオリジナルヴァージョンと言われている。

▼「Going Out of My Head」by Little Anthony & the Imperials
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◆ #05「Tim Dom Dom」

#05「Tim Dom Dom (Chim Dome Dome)」は、ブラジルのシンガー、コンポーザー Joao Mello と、シンガーソングライター Clodoaldo Brito が作詞・作曲し、前述の「Mas, que Nada!」の Jorge Ben が、「Mas, que Nada!」も収録された1963年のアルバム「Samba Esquema Novo」に収録した楽曲のカヴァー曲である。「Tim Dom Dom」は日本語の「チンドンドン」のように楽器の音を表しているということで、非常に乗りの良いコミカルな楽曲となっている。

▼「Samba Esquema Novo」by Jorge Ben
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◆ #07「Agua de Beber」

#07「Agua de Beber」(英語題:「Drinking-Water」、「Potable Water」)は、日本語で「おいしい水」 とタイトルされている楽曲で、Antonio Carlos Jobim が作曲、Vinicius de Moraes がポルトガル語で作詞し、1963年に発表したボサノヴァ・ジャズのスタンダード曲のカヴァー曲である。オリジナル曲は、アルバム「The Composer of Desafinado Plays」に収録されており、英語の歌詞は、Norman Gimbel が作成している。

▼「The Composer of Desafinado Plays」by Antonio Carlos Jobim
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◆ #08「Slow Hot Wind」

#08「Slow Hot Wind」(ポルトガル語タイトル「Lujon」(ルージョン))は、映画音楽家としても有名なアメリカの作曲家、編曲家 Henry Mancini が作曲し、1961年のアルバム「Mr. Lucky Goes Latin」に収録された楽曲のカヴァー曲である。なおオリジナルは、アメリカ CBS テレビで1960前後に放映された TV ドラマシリーズ「Mr. Lucky」とは全く関係がない純粋なオリジナル作品とのことで、1998年のコメディ映画「The Big Lebowski」(邦題:「ビッグ・リボウスキ」)、2000年のクライム映画「Sexy Beast」、2011年のドラマ映画「W.E.」(邦題:「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」)、2008年の恋愛映画「Two Lovers」のサウンドトラックなどにも収録されている。

ちなみにオリジナル曲の原題「Lujon」は、レコーディングの際に使用されたアフリカの民族楽器であるパーカッション楽器の Lujon(ルージョン)から取られたということで、アメリカの作詞家 Norman Gimbel が付けた歌詞から「Slow Hot Wind」の別タイトルでも知られるようになったとのことである。

Henry Mancini は後に、この楽曲のジャズ・スウィングヴァージョンをレコーディングし、1975年のアルバム「Symphonic Soul」に収録しており、翌1976年には、U.S.Billboard Adult Contemporary Chart 第38位を記録している。

▼「Mr. Lucky Goes Latin」by Henry Mancini
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◆ #09「O Pato」

#09「O Pato (O Pawtoo)」は、Jayme Silva が作曲、Neuza Teixeira が作詞し、「ボサノヴァの神」、「ボサノヴァの法王」と称されるブラジルの歌手、名ギタリスト Joao Gilberto が演奏した楽曲のカヴァー曲である。邦題は「がちょうのサンバ」となっており、アヒルとガチョウとカモと白鳥が騒々しくも湖のほとりでサンバの練習を始め、夢中になり過ぎてみんな湖に滑り落ちる、という鳥たちの鳴き声を交えたコミカルで可愛らしい内容の歌となっている。

▼「O Pato (O Pawtoo)」by Joao Gilberto
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◆ #10「Berimbau」

ラストトラックの #10「Berimbau」(ビリンバウ)は、ブラジルのギタリスト Baden Powell が作曲し、Vinicius de Moraes が作詞した楽曲「Berimbau」のカヴァー曲である。オリジナル曲は、ボサノヴァ(実際にはボサノヴァ調ではないが、一般的にはそのように認知されている)の楽曲として有名である。

Berimbau とは、ブラジルの民族楽器で、一本の弦を張った弓矢を棒(「バケタ」と呼ぶ)で叩くという、原始的な構造の打弦系のパーカッション楽器である。共鳴器として、中身をくり抜き乾燥させたヒョウタンを使用し、音程の調節は石(「ペドラ」と呼ぶ)またはコイン(ドブラウン)で行う。またカシシ(ラタン製のカゴの中に植物の種が入った楽器)を使うことも多く、主にブラジルのダンスのような格闘技、カポエイラで使用されるとのことである。

(出典:「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」(22 December 2016 16:40 UTC) 『Wikipedia英語版』他)

▼ Sergio Mendes & Brasil '66
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表された Wikipedia の項目「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」を素材として二次利用しています。


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名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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