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2020-05

つるうちはな 「LOVE」

つるうちはな 「LOVE」■ アルバムデータ
タイトル:LOVE
アーティスト:つるうちはな
リリース:2016年11月30日
レーベル:花とポップス

アルバム総評価:96
crown01《名音堂 Gold Disc 認定》


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価
01  Grimm  ★★★★★  
02  むすんでひらいた★★★★★
03  赤いハート★★★★★
04  I HATE YOU★★★★☆
05  LOVE★★★★★
06  Why?★★★★☆
07  YOU&MEそんで世界          ★★★★★
08  いびきポップ★★★★★
09  一緒にいようよ★★★★★
10  あいゆうえにい★★★★★


■ 講評
今回紹介するアルバム「LOVE」は、33歳となった女性シンガーソングライター つるうちはな が2016年11月30日に自らが主宰するインディーズレーベル「花とポップス」からリリースした2ndフルアルバムである。2012年1月11日リリースの1stフルアルバム「つるうちはな」以来、フルアルバムとしてはほぼ5年振りのリリースとなる。

アルバムのキャッチコピーは、「“恋”が“愛”に変わるまでの、ものがたり」。

ちなみに本作のリリースレーベル「花とポップス」は、つるうちはな 自身が設立した女性限定の新鋭インディーズレーベルであり、フリーランスの女性クリエイターが気の向くままに集まり、やりたいことをやるための異色の集団である。自称"タフな乙女のアパートメント"ということで、音楽・アクセサリー・イラスト・写真・コラム・料理レシピなど、あらゆる表現で、楽しく世界とコミットしていく活動を展開しているユニークなレーベルでもある。

以前このブログで紹介したシンガーソングライター あーた の2ndミニアルバム「naked」もこの「花とポップス」からのリリース作品であり、そのレーベル名どおりポップであることに加えて非常に個性豊かないい意味でクセのある作品が多いことでも知られる今注目のレーベルである。

今回紹介するアルバム「LOVE」は、その「花とポップス」が2016年8月から4か月連続で全国リリースする計10タイトルの最終となる第4弾作品(11月リリースの3タイトル)の1タイトルともなっており、このアルバムリリースをもって、ようやく「花とポップス」としてもレーベルとしての地固めができたといったところであろうか。

▼ つるうちはな
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つるうちはな は、その「花とポップス」の創設者・社長にして、アイドルグループ(Hauptharmonie、あヴぁんだんど、エレクトリックリボン、地球人、Chaki/ex.SDN48 等)への楽曲提供者・プロデューサーでもあり、名だたるミュージシャン(シュノーケル、瞳みのる/ザ・タイガース、ダブルオーテレサ 等)の鍵盤サポートもこなし、数々の CM 歌唱(丸永製菓「白くま」アイス、京都銀行、TSUTAYA明文堂書店、おでかけキュレーションメディア 等)では一度聴けばわかる声を存分に生かし、女性を中心としたアートディレクション(SUNDAYS、川崎レオン、ザ・マルチーズ 等)でも活躍と、超多角的才能で話題沸騰中のシンガーソングライターである。

本作は、そんな つるうちはな が全曲作詞・作曲したアルバムであり、編曲には、音楽ユニット「アシモフが手品師」(藤田貴大が全作品の脚本と演出を務める演劇団体「マームとジプシー」の舞台や今泉力哉監督作品などで女優としても活動する 瀬都あく と、あヴぁんだんどや少女閣下のインターナショナル、ゆっきゅんなどユニークなアイドルに楽曲を提供してきた teoremaa のコンビによるアイドル的な音楽ユニット)のメンバーである奇才 teoremaa が、ミックス・マスタリングには、元ひらくドアのギタリスト タカユキカトー が参加している。

またポップなイラストによるジャケットは、シングル「あいゆうえにい」に引き続き つるうちはな の作品ではお馴染みの、映像制作会社クラウディ株式会社所属の若手映像クリエイター 吉川英里 が担当。大都会と大自然の間で浮遊するキラキラのメガネの上に、たくさんの種別の違う生き物たちが生きている様子が描かれているというアートワークは、アルバムのコンセプトよろしく、それぞれが絶妙に「つがい」になっており、更に裏面や歌詞カードも全て地続きのイラストで統一するという凝りようであるので、ぜひ実際に CD を手にとって御確認いただければと思う。

▼「LOVE」
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▼「LOVE」ジャケット裏面イラスト
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つるうちはな 本人が「アルバム「LOVE」は、一曲目から十曲目を通しで聴くと、「“恋”が“愛”に変わるまでのものがたり」のように聴こえる不思議なアルバムです。」と語っているように、「一人の人間が恋をして、愛を知るまでの物語」というコンセプトの下に制作されたという本作は、2016年3月9日先行リリースのリードシングル「あいゆうえにい」や、2016年3月11日リリースのつるうちはな初の弾き語りシングル「一緒にいようよ」(OTOTOY配信及び「あいゆうえにい」初回特典CDR)を含む、懐かしくも新しいネオレトロポップな楽曲を10曲収録している。

▼「あいゆうえにい」
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この内、「あいゆうえにい」は、 録音・マスタリング、ベースに 湯浅篤(編曲家/YUKI、いきものがかり、嵐 他)、編曲・プログラミング・ミックスに teoremaa(あヴぁんだんど)、ギターに konore(Controversial Spark)が参加して制作されたアルバムリードシングル曲で、LOVE 至上主義的な歌詞が非常にポジティヴでアグレッシヴな怒涛のラブソングとなっている。気弱な男子には歌詞が大上段で直球過ぎるかもしれないが、そんな社会に媚びないジャンヌ・ダルク的なオーラが つるうちはな の魅力でもあるのだろう。

▼「一緒にいようよ」
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また「一緒にいようよ」は、録音・ミックス・マスタリングに 湯浅篤が、アートワークに つるうちはな の作品ではお馴染みの若手映像クリエイター 吉川英里 が参加して制作されたシングル曲で、自身や身近な夫婦・カップルに向けて書いた、リアルな"生活ラブソング"ということである。「結婚の瞬間を祝うのではなく、その後の日常を祝福する歌」をテーマとし、プロモーションビデオの映像は自身の夫と撮りためたもののみ、音源はピアノと歌のみ、という つるうちはな 史上もっともシンプルな作りとなっているという本作は、世界に歌う渾身のラブレターというキャッチコピーでリリースされ、よりフラットに、よりニュートラルに、加速する宇宙のポップスと銘打つ極上のポップサウンドとなっており、非常にドラマチックな歌詞も、つるうちはな の持つ母性や優しさがひしひしと伝わってくるようで、ほんわか素敵な気持ちにさせてくれる、ある意味倦怠期に入った夫婦のカンフル剤的な楽曲のようでもある。

▼ つるうちはな
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なお Web 上では、「あいゆうえにい」と「一緒にいようよ」のプロモーションビデオがアルバムリリースに先行して公開されており、加えて11月からはライブの定番曲で夫のいびきが愛おしくなると評判の「いびきポップ」のプロモーションビデオも公開中である。「あいゆうえにい」と「一緒にいようよ」のプロモーションビデオの編集・監修は、クラウディ株式会社の代表にして映像作家である 森岡千織(以前このブログで紹介した リアル3区 や 浮遊スル猫 の PV も担当)が担当。また「いびきポップ」は、同じくアルバムジャケットも手掛けた 吉川英里 によるフルアニメーションとなっており、いずれもそれぞれの歌詞が持つ世界観を見事に反映した非常に見応えある映像作品となっていると感じた。ちなみに「一緒にいようよ」のプロモーションビデオは、「イントロ3秒で泣ける」と話題になったとのことである。

アルバムに関しては、つるうちはな 自身が「この作品は、一曲目から十曲目まで通して聴いた時、恋のはじまりから倦怠期、そして結婚、からの人生の荒波までを描いています。一言に「LOVE」と言っても、老若男女それぞれ違うでしょう。その違いと変化を一枚のアルバムに収めました。」と、またシンプルなアルバムタイトル「LOVE」に関しては、「今の私にはこの言葉以外に伝えることが無かったんです。」と語っており、こうした本人のアルバムに込めた思いを体現した本作は、聴いているこちらが気恥ずかしくて赤面してしまうような LOVE & LOVE な つるうちはな 流「愛の讃歌」が満載である。特に自らレーベルを立ち上げてしまうほどポジティヴでアクティヴな つるうちはな のキャラクターを反映したかのような元気印な歌詞も癒し系で、本人には申し訳ないがどことなく大阪のオバちゃんライクな浪花節な歌声も、疲れた心に元気を与えてくれるようだ。

「目の前のあなたが幸せになれる音楽」を追求したという本作であるが、気の強いわがままな女性にほぼ一方的に愛情を注いでばかりの小生からすると、「LOVE」や「一緒にいようよ」の歌詞の世界のように一途に愛情を注がれる男性は本当に幸せ者だと感じてしまうため、こうした LOVE & LOVE な楽曲に感情移入することはなかなか難しいというのが正直なところである。そんな情けない男性からすると少しフィクションな世界観を持ったアルバムではあるが、リズムアレンジが印象的な #1「Grimm」から #3「赤いハート」までの変幻自在な曲調のコンボ攻撃はなかなかヴィヴィッドで、特に #2の「むすんでひらいた」の突き抜けるようなテンポとメロディは秀逸で、実に清々しい気分にさせてくれるポップンポップの佳曲である。

アルバム全体の印象を決定付ける冒頭にこのラインアップを持ってくるあたりにサウンドメイカーとしての つるうちはな センスの良さを感じさせるが、ラストトラックをバラッドではなくドラマティックなアッパーソング「あいゆうえにい」でビシっと締める潔さも、姉御肌の つるうちはな らしい楽曲構成だと感じた。

実に力強く、それでいて優しさ溢れるサウンドが詰まった つるうちはな 史上最強のラブソング集「LOVE」。あーた 繋がりで辿り着いたアルバムであったが、期待通りの肝っ玉な、アルバムジャケットのアートワークのように原色なサウンドカラーのアルバムであった。

▼ つるうちはな
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最後に つるうちはな の略歴を紹介させていただきたい。まだまだ知名度は低いもののソロとしての活動歴は10年以上と思った以上に長いベテランシンガーソングライターである。レーベルの躍進を含め、今後ますますメジャーな活躍が期待されるシンガーソングライターでもある。

つるうちはな(本名:鶴内はな)は日本のシンガーソングライター。東京都新宿区出身。2016年6月現在、ミュージシャンとしてライブ活動を、また楽曲提供やプロデューサー、サポートミュージシャンとして活動しており、アーティストもスタッフも全員女子というインディーズレーベル「花とポップス」の主宰でもある。

1983年7月9日生。横浜、香港を経て東京で育つ。3歳よりピアノを弾き始め、中学生までクラシックピアノのレッスンを続ける。中学校時代にジュディアンドマリーのライブに出会いポップスに目覚め、16歳でオリジナル曲を中心としたバンド「水色スピーカー」を結成し、ライブ活動(251、下北沢SHELTER、グッドマン等)をスタート。

その後しばらく活動を休止した後、「はなちん」の名で四谷天窓でのピアノ弾き語りを中心に活動再開。この頃より自主制作アルバムを作り始め、「ミクロコズム」「思春期」を発表。その後、阿部虎(ユウテラス)と共にドラム・ピアノの異色ユニット[家出ノススメ]を結成し、同名の自主制作アルバムを発表している。

2006年4月、「はなちん」改め本名である「つるうちはな」に改名。ユウテラスの爽遊、ガガガSPのコザック前田との出会いの中で制作されたインディーズアルバム「メロディー」(2006年10月)を初めて全国発売する。なお、アルバム内の「サタニティーマーチ」は、iTunes Storeの「今週のシングル」に選ばれている。

2007年からは太田成義、中島宰(TEMPLETAIL)、カワバタフミナリ(OVERTONE701)をサポートメンバーに迎え、ファーストシングル[あたし~バカ/恋愛](2007年7月)、ミニアルバム「DAY GIRL」(2008年1月)を全国発売。

2008年、新宿LOFT、渋谷CLUB QUATTRO、新宿motion、Zher the ZOO代々木、秋葉原CLUB GOODMAN、代官山 晴れたら空に豆まいて、下北沢SHELTER、大阪十三ファンダンゴ、滋賀ハックルベリー、岡山RACCOS BURGER、名古屋HACFINFACTORY、宇都宮KENT等全国で精力的にライブを実施。

2008年6月、カインの末裔(ベルリン国際映画祭正式出品作)で知られる奥秀太郎監督の最新作「ドモ又の死」(2008年6月14日公開)では、音楽と出演を兼ね参加。

2009年9月30日、前作「DAY GIRL」から一年半ぶりのニューアルバム「HIGH LIFE」を配信限定で発売。ここ一年のライブアンケートの中で特に人気の5曲を揃えた、「つるうちはな」のカタログ的アルバムとなっている。ちなみにこの時点でのサポートメンバーは、ギター 太田成義(ex.TEMPLE TAIL / ex.DOG HAIR DRESSERS)ベース さとうしゅうさく( ex.KELUN / ex.FREENOTE)ドラムス 石田善隆(ex.TEMPLE TAIL / ex.fragile rocking chair)となっている。

2010年、原点の弾き語りに一旦回帰。次のアルバムの制作に入る。

2011年7月、「PARTY」がウォーターサーバーのアクアライフサービスのCMにて使用される。同月、「出れんの?!サマソニ?!」に投票圏外からの抜擢で、SUMMER SONIC 2011への出演が決定。また、審査員賞をダブル受賞(湯浅篤賞・磯貝サイモン賞)。

2012年1月11日、初のフルアルバム「つるうちはな」をリリース。

2016年3月 アーティストもスタッフも全員女子というレーベル「花とポップス」を立ちあげ、自身がプロデュースを手がける女性ミュージシャンたちと共に、新作「あいゆうえにい」と「一緒にいようよ」を全国発売。

2016年11月30日、2ndフルアルバム「LOVE」をリリース。

(出典:「つるうちはな」(2016年11月10日 16:45 (UTC))『Wikipedia日本語版』他)

▼ つるうちはな
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■ Music Video「一緒にいようよ」【Official Music Video】
作詞・作曲・歌・ピアノ/つるうちはな
録音・ミックス・マスタリング/湯浅篤
編集・監修/森岡千織
撮影/つるうち家




■ Music Video「あいゆうえにい」【Official Music Video】
撮影・監督/森岡千織
アシスタント/吉川英里
制作/クラウディ株式会社
撮影協力/下北沢SEED SHIP、神田さおり(下北沢SEED SHIP背景画)、konore、Chaki、大久保嘉之、稲田家、黒田家、シスター社、マイクサカスミ




■ Music Video「あいゆうえにい-弾き語り一発収録ver.-」
MV「あいゆうえにい」撮影時に記録された、つるうちはな弾き語り一発収録ver.。
撮影・監督/森岡千織(クラウディ株式会社)
撮影場所/下北沢SEED SHIP




■ Music Video「いびきポップ」【Official Music Video】
作詞・作曲/つるうちはな
編曲/teoremaa
アニメーション/吉川英里(クラウディ)




*これらの動画で使用されている音源は、動画をYoutubeにアップロードした tsuruuchihana が自ら制作したものであり、個人が収入(広告収入を含む)を得ずに運営するサイトへの貼り付けが許諾された音源です。

*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表された Wikipedia の項目「つるうちはな」を素材として二次利用しています。


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Author:香山蔵之介
名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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