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2020-05

Earth, Wind & Fire 「I Am」

Earth, Wind & Fire 「I Am」■ アルバムデータ
タイトル:I Am
アーティスト:Earth, Wind & Fire
リリース:1979年6月9日
レーベル:Columbia/CBS Records

アルバム総評価:100
crown01《名音堂 Gold Disc 認定》


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価  MV  
01  In the Stone(石の刻印~間奏曲)  ★★★★★  youtube02
02  Can't Let Go(旋風の使者)★★★★★youtube02
03  After the Love Has Gone★★★★★youtube02
04  Let Your Feelings Show(天空に捧ぐ)★★★★★youtube02
05  Boogie Wonderland (feat. The Emotions)          ★★★★★youtube02
06  Star★★★★★youtube02
07  Wait★★★★★youtube02
08  Rock That!★★★★★youtube02
09  You and I★★★★★youtube02

※( )は日本語タイトル

■ 講評
今回紹介するアルバム「I Am」は、アメリカの R&B バンドである Earth, Wind & Fire が1979年に Columbia/CBS Records からリリースした9thスタジオアルバムである。当時洋楽アルバムに盛んに付けられたなんちゃってな邦題は「黙示録」であった。

プロデューサーは、バンドリーダーである Maurice White と メンバーである Al McKay が務め、アルバムジャケットのイラストレーションは、宇宙や SF をイメージした作風で国際的に活躍し、Earth, Wind & Fire を始めとしたレコードジャケットのアートワークを多数手掛けたことで知られる日本のイラストレーター Shusei Nagaoka(長岡秀星)が担当している。

全9曲中、Maurice White と Allee Willis が7曲、David Foster が6曲の作曲に関わっており、アルバムのポップなサウンドカラーからも分かるとおり、それ以前のアルバムに見られたファンク色が薄まり、専ら David Foster のサウンドカラーが色濃く反映されたアルバムと言われている。その意味でバンドサウンドが徐々にエレクトリック・ポップ志向となる転換期を象徴する作品と言えるかもしれない。

▼「I Am」
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▼「I Am」ジャケット裏
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▼「I Am」表裏一体イラスト
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▼「I Am」インナーシート
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▼「I Am」レコード盤ラベル
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本作は、U.S.Billboard 200 第3位、Top R&B/Hip-Hop Albums 第1位、UK Albums Chart 第5位を記録するなど世界的に大ヒットし、アメリカレコード協会(RIAA:Recording Industry Association of America)からダブルプラチナディスクに認定されるとともに、英国レコード産業協会(BPI:British Phonographic Industry)、Music Canada からもプラチナディスクに認定されている。さらにプロデューサーを務めた Maurice White は、グラミー賞「Producer of the Year」にノミネートされている。

また、本作からは、「Boogie Wonderland」、「After the Love Has Gone / Rock That」、「In The Stone」、「Star / You and I」、「Can't Let Go」と、いずれもグループを代表する楽曲がシングルカットされている。

▼「Boogie Wonderland」
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▼「Boogie Wonderland」日本盤
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このうち1979年3月20日に American Record Company / Columbia Records からシングルリリースされた「Boogie Wonderland」は、3姉妹の Soul/R&B ヴォーカルグループ The Emotions をフィーチャーした楽曲で、Allee Willis と Jon Lind が作曲、グループメンバーである Maurice White と Al McKay がプロデュースを担当し、U.S.Billboard Disco Top 80 第14位、U.S.Billboard Hot 100 第6位、U.S.Billboard Hot Soul Singles 第2位、UK Singles Chart 第4位を記録するなど、1980年代のディスコミュージックを代表するクラシックとして知られており、グラミー賞「Best R&B Instrumental Performance」も獲得している。

商業的にも大成功を収め、アメリカで100万枚以上を売り上げて、1979年5月29日に RIAA からゴールドディスクに認定。イギリスでも40万枚以上を売り上げて、BPI からゴールドディスクに認定されている。

▼「After the Love Has Gone」
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▼「After the Love Has Gone」日本盤
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続く1979年7月12日に American Record Company / Columbia Records からシングルリリースされた「After the Love Has Gone」は、David Foster、Jay Graydon が作曲、Bill Champlin が作詞、Maurice White がプロデュースした楽曲で、U.S.Billboard Hot 100 2週連続第2位、U.S.Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songs Chart 第2位、UK Singles Chart 第4位を記録するヒットとなった。ちなみに U.S.Billboard Hot 100 第2位を記録した時の第1位は、当時スマッシュヒットしていた The Knack の「My Sharona」であった。

「After the Love Has Gone」は、グラミー賞「Record of the Year」及び「Best Disco Recording」にノミネート、「Best R&B Vocal Performance By A Duo, Group Or Chorus」を受賞、また、作曲者として David Foster、Jay Graydon、Bill Champlin の3人が「Best R&B Song」を受賞している。商業的にも大成功を収め、アメリカだけで100万枚以上を売り上げ、1989年に RIAA からゴールドディスクに認定、イギリスでも BPI からシルバーディスクに認定された。

Hall and Oates の最初のマネージャーであり、後の Sony Music Entertainment CEO である Tommy Mottola が明らかにしたところによると、作曲者の一人である David Foster は、当初この楽曲を Hall and Oates に提供しようとしたが、Hall and Oates が自分たち以外の誰かが作曲した楽曲を歌うことに興味を示さなかったため断られたとのことである。結果的にこの楽曲を聴いた Maurice White がいたく気に入って Earth, Wind & Fire がレコーディングする運びとなったわけだ。

ちなみにこの楽曲の作曲者である David Foster と Jay Graydon、そしてヴォーカリストである Tommy Funderburk が結成した、以前このブログでも紹介したバンド Airplay が1980年に唯一リリースしたアルバム「Airplay」にも、後にロックバンド Chicago のメンバーとなる Bill Champlin をコーラスにフィーチャーしたカヴァーバージョンが収録されており、作曲者本人たちにとってもお気に入りの楽曲であったことが窺える。

なお、小気味よいホーンズアレンジは Jerry Hey が、またストリングスアレンジは David Foster が担当し、この楽曲の肝ともいえるソロサックスは Earth, Wind & Fire のオリジナルホーンセクション The Phenix Horns のメンバーである Don Myrick の演奏によるものである。

▼「In the Stone」
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▼「In the Stone」日本盤
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続く1979年10月14日に Columbia Records からシングルリリースされた「In the Stone」は、Allee Willis、David Foster、Maurice White が作曲。U.S.Billboard Hot 100 第58位、U.S.Billboard Hot Soul Singles Chart 第28位、UK Singles Charts 第53位を記録した。 

▼「Star」
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続く1979年12月6日に Columbia Records からシングルリリースされた「Star」は、Allee Willis、Eduardo Del Barrio、Maurice White が作曲し、U.S.Billboard Hot 100 第64位、U.S.Billboard Hot Soul Singles Chart 第47位、UK Singles Charts 第16位を記録した。トランペットソロは Earth, Wind & Fire のオリジナルホーンセクション The Phenix Horns のメンバーである  Rahmlee Michael Davis の演奏による。

▼「Can't Let Go」
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そして1979年12月30日に Columbia Records から最後にシングルリリースされた「Can't Let Go」は、Allee Willis、Bill Meyers、Maurice White が作曲し、UK Singles Charts 第46位を記録している。

▼ Earth, Wind & Fire
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洋楽・邦楽を問わず、「唯一無二」という賞賛が相応しい確固たるオリジナリティを持ったバンドは多く存在するが、特に洋楽の場合は、ワールドワイドに活躍しているバンドが多いこともあり、長年にわたって活動を継続し、その地位に甘んずることなくメンバー交替等の新陳代謝を繰り返しながら果敢に挑戦と進化を続け、最終的に「レジェンド」という最高の称号を手に入れたバンドも少なくない。

今回紹介する Earth, Wind & Fire も、まさにそうしたレジェンドの一つであり、言わずもがな20世紀のアメリカのディスコ・ダンスミュージックシーンを象徴するまさに唯一無二の存在となったバンドである。

その「大地(地球)と風と火」という哲学的なバンド名のとおり、アルバムジャケットのアートワークも宇宙、ピラミッド、神殿等をモチーフにした神聖かつ神秘的な印象を与えるものが多く、今では滑稽にも映るラメ入りのセクシータイトなスペーススーツ風衣装や民族風衣装なども、当時としては斬新かつ最先端なファッションとして、見た目にも強いインパクトを与えるバンドであった。

そうした印象もあってか、当時アルバムタイトルに付けられた邦題にも「太陽の化身(Open Our Eyes)」、「太陽神(All 'N All)」、「黙示録(I Am)」、「天空の女神(Raise!)」など超常的で仰々しいものが多かったようだ。

そして何と言っても Earth, Wind & Fire と言えば、その代名詞ともいえるブラスセクションを取り入れたエレクトリックなダンスミュージックが特徴的である。

ブラスセクションの導入は当時既に U.S.ミュージックの潮流ではあったが、演奏の前面に積極的に押し出すスタイルはダンスミュージックとしては斬新で、その派手でシンフォニックなサウンドに彩られたステージパフォーマンスは、ショウのように見応えがある極めてアメリカナイズされた華やかな演出であった。加えて Maurice White と Philip Bailey という二大実力派ヴォーカリストが実にパワフルでソウルフルな歌声を響かせて、楽曲によっては崇高ささえ感じさせる Earth, Wind & Fire ならではの R&B パフォーマンスを確立したのである。

こうして確立された独自性の高いサウンドスタイルは、単に R&B に留まらず当時のブラスロックの系統にも少なからず影響を与えており、その影響力こそが、まさに70・80年代のディスコサウンドの雄としての Earth, Wind & Fire の揺ぎない評価を物語っていると言えるだろう。

そんな Earth, Wind & Fire のアルバムの中でも最高傑作の呼び声が高いのが、今回紹介する「I am」である。数ある Earth, Wind & Fire の楽曲の中でも一際ファンが多い「Boogie Wonderland」や「Can't Let Go」といった名曲中の名曲を収録した珠玉のアルバムで、もちろん個人的にも数ある彼らのアルバムの中で最も影響を受けたアルバムでもある。

当時、このアルバムは商業的にも大成功を収めたが、メンバーでベーシストである Verdine White は、その派手でショウ的なサウンドを捉えて、 Earth, Wind & Fire はディスコバンドではないとクレームを付けたとのことである。同様にそれ以前のファンク色が強いブラックコンテンポラリーな Earth, Wind & Fire のサウンドを本来のバンドサウンドとして捉えるファンにとっては、このアルバムは異質であり、受け入れ難い作品であったかもしれない。

ただ、そのバラッドからインストゥルメンタルに至るまでバラエティに富んだ圧巻のサウンドは、その後台頭してくるユーロビートとは一味も二味も違った R&B 特有の血湧き肉躍る躍動感を持って80年代のディスコシーンを見事に彩ったことも事実であり、収録曲である「Boogie Wonderland」が流れた時のホールのイケイケな盛上がり感は、今思い出しても胸が熱くなるほど刺激的なものであった。

また随所に見られる曲間のフェードアウト&インによるギャップレスの繋ぎも単なるノンストップアレンジとは違って実に味があり、バラッド曲である「After the Love Has Gone」から強烈なダンスビート曲である「Let Your Feelings Show」への切替えなどは、最高にクールなディスコティックアレンジとなっていると感じる。

ディスコミュージックフリーク必聴のアルバムにして非の打ち所のない、まさに完璧なディスコミュージックアルバム「I am」は、時を経ても全く色褪せることなく、今なお輝き続ける Earth, Wind & Fire の最高傑作である。

▼ Earth, Wind & Fire(1980年当時)
左から Ralph Johnson, Andrew Woolfolk, Al McKay, Philip Bailey, Maurice White, Verdine White, Johnny Graham, Larry Dunn, Fred White
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Earth, Wind & Fire は、African-American(アフリカ系アメリカ人)によるファンクミュージック・バンドである。R&B に止まらずファンク、ソウル、ジャズにポップミュージックなど様々なジャンルの音楽を組み込んで R&B の世界を開拓し、ディスコが全盛だった1970年代から1980年代を最も象徴するバンドの一つとして知られている。アメリカの大衆文化誌「Rolling Stone Magazine」でも「革新的で、官能的なほど精密で、刺激的なほど計算されたサウンド」と評しており、「黒人のポップサウンドを変革したバンド」とまで明言している。なお、略称で EWF、EW&F と称されることが多い。1970年代の全盛期は、Maurice White と Philip Bailey のツインヴォーカルに重厚なホーンセクションが特徴であった。

1980年代前半には、他バンドに先駆けてコンピューターを利用した電子音を採り入れ、実験的な曲創りにも取り組む。アメリカ国内だけでなく日本をはじめ世界的な人気も高く、1970年代から何度か活動停止と再開を繰り返しつつも定期的にヒット曲を放ち、世界での CD・レコード総売上は1億枚以上。グラミー賞を6回受賞し、2000年にロックの殿堂入りを果たしている。

▼ Earth, Wind & Fire(1980年当時)
左から Larry Dunn, Johnny Graham, Fred White, Andrew Woolfolk, Maurice White, Philip Bailey, Ralph Johnson, Al McKay, Verdine White
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バンドは最初、1971年に Maurice White により The Salty Peppers としてアメリカ・シカゴで結成される。 Maurice White の他、Philip Bailey、Verdine White、Ralph Johnson、Larry Dunn、Al McKay、Andrew Woolfolk らがメンバーとして名を連ね、20回もグラミー賞にノミネートされ、グループとして6回の受賞、メンバーの内 Maurice White と Philip Bailey の二人もそれぞれ個人賞を受賞している。

また、アメリカの音楽賞でファンの投票で受賞者が選ばれる American Music Awards に12回ノミネートされ、うち4回受賞に輝いている。2000年に「The Rock and Roll Hall of Fame(ロックの殿堂)」(アメリカ合衆国オハイオ州クリーブランド市にある博物館。ロックに大きな影響や功績を残したミュージシャンやプロデューサーなどの記録が展示、保存されており、対象となるのはデビューしてから25年以上のミュージシャンである。)、2003年に「The Vocal Group Hall of Fame(ヴォーカルグループの殿堂)」(アメリカ合衆国ペンシルヴァニア州シャロン市にある博物館。音楽界に大きな影響や功績を残したヴォーカルグループの記録が展示、保存されている。)に殿堂入りを果たすとともに、カリフォルニア州ハリウッドのハリウッド大通りとヴァイン通り沿いの歩道にあるエンターテイメント界で活躍した人物の名前が彫られた星型のプレートが埋め込まれている「The Hollywood Walk of Fame」にもプレートが埋め込まれ、名実ともにトップスターの仲間入りを果たした。

グループは通算1億枚以上のレコードを売上げ、世界で最もレコードを売り上げたバンドの一つとなっており、Maurice White、Philip Bailey、Verdine White、Larry Dunn、Al McKay の5人のメンバーは、「The Songwriters Hall of Fame(ソングライターの殿堂)」入りも果たしている。

さらに音楽業界における功績を称えて、2002年に米国作曲家作詞家出版者協会(American Society of Composers, Authors and Publishers)から Rhythm & Soul Heritage Award、1994年に全米黒人地位向上協会/全国有色人種向上協会(NAACP)から 栄誉殿堂(Hall of Fame)、2002年にエンタテインメント業界で活躍しているアフリカ系アメリカ人や他のマイノリティの人々に対して贈られるアメリカの文化賞 BET Awards の特別功労賞(Lifetime Achievement Award)を授与されている。

Earth, Wind & Fire は、ホーンセクションによるダイナミックなサウンド、エネルギッシュで緻密な見せるステージ、そしてヴォーカルである Philip Bailey のファルセットと Maurice White のテナーのコントラストが生み出す相互作用で知られており、バンドの全アルバムでアフリカの楽器である kalimba(カリンバ:親指で金属製の弦を弾いて音を出すピアノ楽器)が使用されていることも特徴的である。

1970年代から1980年代初期にかけて「Shining Star」、「That's the Way of the World」、「Devotion」、「Reasons」、「Sing a Song」、「Can't Hide Love」、「Getaway」、「Fantasy」、「Love's Holiday」、「September」、「Boogie Wonderland」、「After the Love Has Gone」、「Let's Groove」など数々のヒット曲を世に送り出しており、中でも2004年に「That’s the Way of the World」、2007年に「Shining Star」のグループを代表する2曲が、1973年に設けられた特別のグラミー賞で、25年以上が経過し、歴史的な重要性を持つ曲に対して送られるグラミー殿堂賞(Grammy Hall of Fame)を受賞。

バンドは African-American(アフリカ系アメリカ人)のミュージシャンとして初めてニューヨークにある Madison Square Garden を満席にし、MSG Gold Ticket Award を受賞したことでも知られており、Barack Obama アメリカ合衆国大統領からも、新政権初の社交行事でのパフォーマンスのため、ホワイトハウスにも招待されている。

▼ Earth, Wind & Fire
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1969年、Maurice White は Chess Records のセッションドラマーとして活動し、ジャズ・ピアニストとして知られる Ramsey Lewis のバンド The Ramsey Lewis Trio に参加。彼のバンドを離れた後、1969年にシカゴにて、友人である Wade Flemons 、Don Whitehead とともに The Salty Peppers を結成し、Capitol Recods からシングル「La La Time」、「Uh Huh Yeah」をリリースする。

1970年、活動拠点をロサンゼルスに移し、新たにシカゴから Sherry Scott(Vocal)、Yackov Ben Israel(Percussion)、Maurice White の弟である Verdine White(bass)をバンドに迎える。その後、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第49位に選ばれたこともある Donny Hathaway をフィーチャーしたデモテープを様々なレーベルに売り込み、Warner Bros. Records と契約、バンド名も Earth, Wind & Fire と改名する。

バンド名の由来については、占星術によると、Maurice White の占星図には「Earth(土)」、「Air(空気)」、「Fire(火)」の3つの要素があることから、Earth, Wind & Fire(土, 風そして火)と名付けたとされている(当時の人気バンド Blood, Sweat & Tears(BS&T)の模倣という説もあり)。

Maurice White はさらにロサンジェルスでオーディションを行い、Michael Beale(Guitar)、Chester Washington(Reeds)、Leslie Drayton(trumpet)がバンドに加入。Leslie Drayton はグループのミュージックアレンジャーとしての役割も担った。加えて Alex Thomas(Trombon)が加入し、初期メンバーとなる10人の大所帯バンドとなる。

▼ Earth, Wind & Fire
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Joe Wissert プロデュースにより1971年2月にセルフタイトルの1stアルバム「Earth, Wind & Fire」(邦題:「デビュー」)、1971年11月に2ndアルバム「The Need of Love」(邦題:「愛の伝道師」)をリリースする。批評家の評価は高かったもののセールス的には芳しくなく、複数のメンバーの活動休止を機に短期間の活動をもって解散に至る。

▼「Earth, Wind & Fire」1stアルバム(1971年)
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▼「The Need of Love」2ndアルバム(1972年)
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1972年、 Maurice White は R&B グループ The Friends of Distinction の初期メンバーであったヴォーカリストの Jessica Cleaves、Ronnie Laws(Flute,saxophone)、Roland Bautista(Rhythm Guitar)、Larry Dunn(keyboard)、Ralph Johnson(Percussion)、 Philip Bailey(Vocal)をメンバーに迎えグループを再結成。そのパフォーマンスが Columbia Records 代表の Clive Davis の目に留まり、Columbia Records に移籍。3rdアルバム「Last Days and Time」(邦題:「地球最後の日」)をリリースする。 Columbia Records には、以後1990年まで在籍することになる。

▼「Last Days and Time」3rdアルバム(1972年)
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1973年、4thアルバム「Head To The Sky」をリリースし、ゴールド・ディスクを獲得する。同年、Roland Bautista と Ronnie Laws が脱退。Ronnie Laws の後任に Philip Bailey の高校の同級生であった Andrew Woolfolk(saxophon)が、Roland Bautista の後任に Al McKay(Guitar)が加入。また新たに R&B グループ New Birth から Johnny Graham が加入する。この時期、バンドの楽曲の幅を拡げるため、高音の Philip Bailey より低音のヴォーカルが求められたため、 Maurice White がその役割を担うべくリードヴォーカルを務めることとなる。

1974年、5thアルバム「Open Our Eyes」(邦題:「太陽の化身」)をリリースし、プラチナ・ディスクを獲得、商業的にも成功を収める。その後、Maurice White の弟である Fred White(drums)が加入。

1975年、6thアルバム「That's the Way of the World」(邦題:「暗黒への挑戦」)を、同名の映画のサウンドトラックとしてリリースし、Billboard Pop Albums Charts 第1位を獲得。この映画には Maurice White も出演しており、彼等の貴重なライヴ映像も観ることができる。

▼「Head To The Sky」4thアルバム(1973年)
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▼「Open Our Eyes」5thアルバム(1974年)
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▼「That's the Way of the World」6thアルバム(1975年)
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1975年、Maurice White は自身のプロダクション「Kalimba Productions」を設立し、Ramsey Lewis、Deniece Williams、「Boogie Wonderland」にも参加した The Emotions 等をプロデュースする。

1976年、プロデューサーである Charles Stepney が急逝し Maurice White がプロデュースを引き継いだ7thアルバム「Spirit」(邦題:「魂」)、1977年、グループを代表するヒット曲「Fantasy」を収録する8thアルバム「All'n All」(邦題:「太陽神」)をリリース。

1978年、CBS/Columbia Records の元、The American Recording Company(ARC Records)を設立。レーベルの第一弾として名曲「September」を初収録したベスト盤「The Best of Earth, Wind & Fire Vol.1」をリリース。

▼「Spirit」7thアルバム(1976年)
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▼「All'n All」8thアルバム(1977年)
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▼「The Best of Earth, Wind & Fire Vol.1」(1978年)
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1979年、通算9枚目、Columbia Records からは5枚目となるアルバム「I Am」(邦題:「黙示録」)をリリース。シングルカットされた 「In The Stone」、「Can't Let Go」、「After the Love Has Gone」、「Boogie Wonderland」を含め商業的に大きな成功を収める。

1980年、2枚組の大作である10thアルバム「Faces」をリリースし新機軸を示す。このアルバムリリース後、長年メンバーであった Al McKay(Rhythm Guitar)が脱退。 替わって Roland Bautista(Guitar)が加入し、彼のプレイスタイルであるハードロック色がサウンドに加味されることとなった。

1981年、当時主流となっていたデジタルサウンドへと傾倒した11thアルバム「Raise!」(邦題:「天空の女神」)をリリース。シングルリリースした「Let's Groove」、「Wanna Be With You」を含め商業的にも成功を収める。

▼「I Am」9thアルバム(1979年)
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▼「Faces」10thアルバム(1980年)
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▼「Raise!」11thアルバム(1981年)
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続く12thアルバム「Powerlight」(邦題:「創世記」)を経て、1983年にリリースした13thアルバム「Electric Universe」では、大きな売りであったホーンセクションを捨て、電子楽器中心のサウンドを展開させるが、批評家の評価は芳しくなく、商業的にも失敗に終わる。この結果を受けてバンドは活動を一時停止し、各メンバーはそれぞれソロ活動に移る。

この間、Philip Bailey は1984年に Phil Collins のプロデュースによりソロ・アルバム「Chinese Wall」をリリースし、 Phil Collins とのデュエット・シングル「Easy Lover」を大ヒットさせる。彼は以後も不定期ながらソロ活動を展開している。Maurice White も Barbra Streisand の1984年リリースアルバム「Emotion」や Neil Diamond の1986年リリースアルバム「Headed for the Future」のプロデュースを手掛けるとともに、1985年に唯一のソロ・アルバムとなる「Maurice White」をリリースし、シングル「I Need You」をヒットさせる。

▼「Powerlight」12thアルバム(1983年)
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▼「Electric Universe」13thアルバム(1983年)
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1987年、14thアルバム「Touch the World」をリリースし、活動を再開。シングルカットされた「System of Survival」、「Thinking Of You」がヒットを記録する。

1990年リリースの15thアルバム「Heritage」を最後に Columbia Records から離れ、再び Warner Bros. Records と契約、1993年に Warner Bros. Records 系の Reprise Records から16thアルバム「Millennium」(邦題:「千年伝説」)をリリースする。その頃より Maurice White はプロデューサー業を強化するようになり、1994年の全米ツアーには参加せず、1995年のライヴ活動もリタイアする。

▼「Touch the World」14thアルバム(1987年)
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▼「Heritage」15thアルバム(1990年)
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▼「Millennium」16thアルバム(1993年)
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1996年、Maurice White の自主レーベルである Kalimba Records において17thアルバムを制作。avex trax より「Avatar」のタイトルで日本で先行発売され、翌1997年には「In the Name of Love」とリタイトル・再構成され、Warner Music Group の Rhino Records から海外版としてリリースされる。Maurice White はこのアルバムを最後にプロデューサー業に専念するようになり、以後のバンド活動は Philip Bailey がリーダーとしての役割を担うようになる。

▼「In the Name of Love」17thアルバム(1997年)
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1997年、Maurice White は神経性障害と診断される。本人は「パーキンソン病ではなく、元々神経質であることと、度重なるストレスから、震えが伴うことがある」と発言していたが、2000年に「ロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)」入りの際、式典前にパーキンソン病と診断されたことを明らかにし、ステージ活動から退く。

2003年、Kalimba Records から6年振りとなる18thアルバム「The Promise」をリリース。

2004年、Sanctuary Urban Records と契約し、2005年には19thアルバム「Illumination」をリリース。

▼「The Promise」18thアルバム(2003年)
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▼「Illumination」19thアルバム(2004年)
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2007年、 Chaka Khan、Kirk Franklin、Lalah Hathaway、Mint Condition、Dwele、Meshell Ndegeocello、Angie Stone が参加して Stax Records から EWF のトリビュート・アルバム「Interpretations:Celebrating the Music of Earth, Wind & Fire」がリリースされる。Maurice White は、エグゼクティヴ・プロデューサーとしてこのプロジェクトに参加した。

2009年12月、4年ぶりの来日公演が東京と大阪、札幌で行われた。この時、翌2010年は結成40周年目の記念として Maurice White を加えての記念ライヴが行われるとアナウンスされたが、バンドでのライヴは叶わず、日本では Philip Bailey のソロライヴのみが行われた。

2013年、22年ぶりにSony Music Entertainment(旧 Columbia/CBS Records)に戻り、9月に8年振りとなる20thアルバム「Now, Then & Forever」をリリース。バンド創設期のメンバーである Larry Dunn が復帰し、原点回帰をテーマにしたサウンドとなる。

2014年、21枚目となるアルバム「Holiday」をリリース。

▼「Now, Then & Forever」20thアルバム(2013年)
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▼「Holiday」21thアルバム(2014年)
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2016年2月3日、Maurice White がパーキンソン病との闘いの末、カリフォルニア州ロサンジェルスの自宅で死去。享年74歳であった。同年、第58回グラミー賞特別功労賞生涯業績賞を受賞。

現メンバーは、Philip Bailey、Verdine White、Ralph Johnson、B. David Whitworth、Myron McKinley、John Paris、Philip Bailey, Jr.、Morris O' Connor、Serg Dimitrijevic、Eamon Magdoubi の10人となっている。

(出典:「Earth, Wind & Fire」(13 August 2016 22:20 UTC) 『Wikipedia英語版』他)

▼ Earth, Wind & Fire
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■ アルバムリリースノート
サウンド・スタイル、アルバムのトータル性など、あらゆる点でブラック・ミュージック・シーンをリードした傑作。EW&F、9枚目の作品。1979年発表。- Amazon

▼ Earth, Wind & Fire(1978年当時)
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Earth, Wind & Fire」を素材として二次利用しています。


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Author:香山蔵之介
名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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