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2020-05

Ray Parker Jr. and Raydio 「A Woman Needs Love」

Ray Parker Jr. and Raydio 「A Woman Needs Love」■ アルバムデータ
タイトル:A Woman Needs Love
アーティスト:Ray Parker Jr. and Raydio
リリース:1981年4月11日
レーベル:Arista Records

アルバム総評価:98
crown01《名音堂 Gold Disc 認定》


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価  MV  
01  A Woman Needs Love (Just Like You Do)            ★★★★★  youtube02
02  It's Your Night★★★★★youtube02
03  That Old Song★★★★★youtube02
04  All In the Way You Get Down★★★★★youtube02
05  You Can't Fight What You Feel★★★★★youtube02
06  Old Pro★★★★★youtube02
07  Still In The Groove★★★★☆youtube02
08  So Into You★★★★★youtube02


■ 講評
今回紹介するアルバム「A Woman Needs Love」は、ギタリストでシンガーソングライターである Ray Parker, Jr. が率いるアメリカのファンク/R&Bヴォーカルグループ Raydio が、1981年に Arista Records からリリースした4thスタジオ・アルバムである。

なお、1980年にグループ名が Raydio から Ray Parker Jr. and Raydio に改名されているため、このアルバムは Ray Parker Jr. and Raydio としてリリースされた2枚目のアルバムに当たり、このアルバムを最後にグループは解散に至っている。

アルバム収録曲は全8曲で、全曲 Ray Parker, Jr. が作曲、アレンジ、プロデュース、ミキシングを担当しており、#4「All In the Way You Get Down」のみ Ollie E. Brown が共同プロデューサーとして参加している。

アルバムのアートディレクションとデザインは、Diana Ross、Pat Benatar、Air Supply など数々のミュージシャンのアルバムアートを手掛けたことで知られるデザイナーの Ria Lewerke-Shapiro が、またアルバムのフォトグラフは、Pointer Sisters や Randy Vanwarmer などの LP ジャケット写真でも知られるフォトグラファーの Aaron Rapoport が担当している。

▼「A Woman Needs Love」ジャケット
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▼「A Woman Needs Love」インナーシート
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▼「A Woman Needs Love」ジャケット裏面
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▼「A Woman Needs Love」LP盤ラベル
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エンジニアには Reginald Dozier、Ray Parker Jr.、アシスタントエンジニアには Al Ramirez、ミキシングには Bernie Grundman が参加しており、グループメンバーである Arnell Carmichael が lead & backing vocals を、Ray Parker, Jr. が vocals, guitars, bass, synthesizer, piano, drums, percussion を担当。バックヴォーカルには Cheryl Lynn、Darren Carmichael、Deborah Thomas、J.D. Nicholas、Jerry E. Knight、Josephine James、Sharon Jack が参加している。

またバックミュージシャンには、Motown Records 専属のセッションバンド The Funk Brothers のメンバーとして知られる Jack Ashford(tambourine)、1984年の映画「Flashdance」の収録曲である Laura Branigan の「Imagination」の作曲でグラミー賞を受賞したことでも知られる Michael Boddicker(synthesizers)、後に Raydio 解散後にメンバーの Jerry Knight と Ollie & Jerry を結成することになる Ollie E. Brown(drums, percussion)、他に Larry Tolbert(drums)、Paul Jackson, Jr. (guitars)、Gene Page(steel pan)らが参加している。

▼「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」France盤
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▼「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」Germany盤
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▼「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」Netherlands盤
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▼「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」日本盤
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▼「That Old Song」US盤
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▼「That Old Song」日本盤
当時の邦題は「プリーズ Mr.DJ」でした。
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▼「It's Your Night」France盤
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アルバムからは「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」、「That Old Song」、「It's Your Night」、「Still in the Groove」の4曲がシングルカットされており、中でもアルバムタイトル曲である「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」はグループ最大のヒットとなり、Billboard Hot 100 第4位、The Hot R&B/Hip-Hop Songs Chart 第1位、The Adult Contemporary Chart 第11位を記録した。

なお、この楽曲は、Raydio の最初のヒットシングルである1978年リリースの「Jack And Jill」のアンサーソングとなっており、「Jack And Jill」の歌詞が Jill からないがしろにされた Jack の視点から男の浮気心について歌ったものであったのに対して、「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」では逆にその Jack の浮気によってないがしろにされた Jill の視点から女の浮気心について歌ったものとなっている。機会があればぜひ両方の楽曲の歌詞を比較していただきたい。

また「That Old Song」は Billboard Hot 100 第21位、The Hot R&B/Hip-Hop Songs Chart 第26位、The Adult Contemporary Chart 第7位を、「It's Your Night」は The Hot R&B/Hip-Hop Songs Chart 第73位を、「Still in the Groove」は The Dance Club Songs Chart 第35位を記録している。なお、「Still in the Groove」は、1980年リリースの3rdアルバム「Two Places at the Same Time」に収録されているインストゥルメンタル曲「For Those Who Like to Groove」の続曲となっている。

アルバム自体も1981年の U.S. Billboard Top LPs Chart 第13位、U.S. Billboard Top Soul LPs Chart 第1位を記録するヒットとなり、アメリカレコード協会 (RIAA:Recording Industry Association of America)からゴールドアルバムに認定されている。

▼ Ray Parker,Jr.
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Raydioは R&B/ソウルシンガーである Ray Parker,Jr. がソロ活動前に所属していたグループである。「Ray」と「Radio」をもじったグループ名からも分かるとおり、Raydio はグループ設立時からヴォーカルである Ray Parker Jr. が率いるいわゆるワンマンバンドであったが、その状況を如実に物語るのがグループ名の変更である。1980年、グループ名を「Raydio」から「Ray Parker,Jr. & Raydio」に、しかも活動途中に大胆に変更したことからも、グループ内におけるメンバーのパワーバランスが窺えるだろう。

そして Raydio も多くのワンマンバンドと同様に Ray Parker,Jr. という才能豊かなシンガーソングライターの独立志向をきっかけに4年という短い活動期間に終止符を打つことになる。ちなみに今回紹介した解散と同じ年にリリースされたラストアルバム「A Woman Needs Love」のジャケットは、御覧の通りトレードマークの口ひげがエロダンディーな Ray Parker,Jr. 単独のポートレートとなっており、もはやグループの痕跡すら留めていない状況であった。

その後ソロ活動を開始した Ray Parker,Jr. は、御存知のとおり映画「GostBusters」のテーマ曲「GostBusters」で世界的なヒットを記録し、日本でも映画のヒットとともに一世を風靡したが、この楽曲の印象が強すぎたためか、残念ながら日本では一発屋の印象が強く、その後は目立ったヒット曲もなく徐々に第一線から退いてしまったことは残念でならない。

そんな「GostBusters」のヒットで広く知られた Ray Parker,Jr. であるが、彼を代表する「It's Time to Party Now」、「That Old Song」、「A Woman Needs Love」などの楽曲の多くが実はソロ活動以前の Raydio の時代の作品であることは意外に知られていないようだ。その理由は Ray Parker,Jr. 自身がこうした名曲をソロ活動後も積極的にパフォーマンスしたため、Raydio 時代の楽曲ということを知らないリスナーも多いことによるためではないかと考えるが、他のメンバーの心境はいかばかりであろうかと推察される。

グループ時代に作曲した楽曲をソロになったメインアーティストが引き継ぐことは日本のミュージックシーンでもよく見られることではあるが、やはり古今東西を問わずバンドにおいてシンガーソングライターの役割を担う中心的なメンバーの力というものはその実力ゆえに極めて大きいということなのだろう。

さて今回紹介した「A Woman Needs Love」は、Ray Parker,Jr. の最高傑作として挙げるリスナーも多いブラックコンテンポラリーミュージック史に残る屈指の名盤と言われるアルバムである。

中でもアルバムタイトル曲である「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」は、メロウでソフトな Ray Parker,Jr. のヴォーカルが見事にハマった軽快でダンサブルなリズムも心地よい R&B の名曲である。「女性には愛が必要なのさ。彼女が求める愛をすべて捧げないと君のように遊び回ってしまうよ。」といった内容の歌詞も軽妙で、いまや1980年代を代表するディスコ・ソウルのクラシックナンバーと言っても過言ではないだろう。

加えて「That Old Song」、「All In The Way You Get Down」、「Old Pro」もソフトで美しいストリングス・アレンジが印象的なミディアム/アップテンポのメロディアスナンバーで、いかにも Ray Parker,Jr.らしいアーバンコンテンポラリーな佳曲であり、アルバムのクオリティーを高めている。

「A Woman Needs Love」は、Ray Parker,Jr. と言えば「GostBusters」しか知らない方にぜひ聴いていただきたい珠玉の傑作アルバムである。きっと Ray Parker,Jr.への評価が大きく変わるに違いない一枚だ。

▼ Ray Parker,Jr.
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Raydio は1977年に Ray Parker, Jr.と Vincent Bohnam、Jerry Knight、Arnell Carmichael のオリジナルメンバー4人により結成されたアメリカのファンク/R&Bヴォーカルグループである。その後メンバーの入替えがあり、他に Larry Tolbert、Charles Fearing、Darren Carmichael がメンバーとして名を残しており、最大で6人構成となった時期もあった。

1978年にセルフタイトルのデビューアルバム「Raydio」をリリースし、アルバムからのシングルカット曲で Jerry Knight がリードシンガーを務めた「Jack And Jill」で最初のヒットを記録する。この「Jack And Jill」は U.S.Billboard Hot 100 第8位を記録するとともに、UK Singles Chart においても第11位を記録し、その売上げによりゴールドレコードを獲得。また第二弾シングル「Is This a Love Thing」も U.S.Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songs Chart 第20位、UK Singles Chart 第27位を記録した。

続く1979年リリースの2ndアルバム「Rock On」からのシングル曲「You Can't Change That」も、U.S.Billboard Hot 100 Chart 第9位、U.S.Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songs Chart 第3位を記録するヒットとなった。

ちなみにこの「You Can't Change That」は、1979年9月に West coast のミュージシャンを中心に様々なアーティストが反原発を訴えるためにニューヨークの Madison Square Garden において開催したコンサート(1979年3月に起こったスリーマイル島原子力発電所の事故を受けたコンサート)でも披露され、このコンサートのライブ盤「No Nukes」の冒頭にも収録されている。

1980年後半にグループ名を「Raydio」から「Ray Parker Jr. and Raydio」に改名。

Ray Parker Jr. and Raydio として1980年に「Two Places at the Same Time」、1981年に「A Woman Needs Love」の2枚のアルバムをリリースし、いずれのアルバムからも Top 40入りするヒット曲を生み出す。3rdアルバム「Two Places at the Same Time」からはタイトル曲でもある「Two Places at the Same Time」が U.S.Billboard Hot 100 Chart 第40位、4thアルバム「A Woman Needs Love」からは「That Old Song」が第21位を記録した。そして1981年にリリースしたグループ最後にして最大のヒット曲「A Woman Needs Love」は、Billboard Hot 100 第4位を記録している。

こうしてバンドとしての活動が認められる一方で中心メンバーである Ray Parker, Jr. はソロとして活動していく道を選び、結果的にバンドは1981年に静かに解散を迎えることになった。

その後 Ray Parker, Jr. はソロとしてのキャリアをスタートさせ、1980年代には U.S.Billboard Hot 100 第4位を記録した「The Other Woman」や1984年に The Billboard Hot 100 第1位を獲得した大ヒット映画「Ghostbusters」のテーマ曲「Ghostbusters」など6曲の TOP 40 入りシングル曲を生み出す活躍を見せた。特に「Ghostbusters」は、映画の世界的な大ヒットとともに、印象的なベースラインとキャッチーな掛け声が愉快な楽曲として世界中でヒットしたが、、この「Ghostbusters」は半年前にリリースされた Huey Lewis & The News のヒット曲「I Want a New Drug」(1983年発表のアルバム「Sports」に収録)に酷似していたことから裁判沙汰となり、結果 Ray Parker, Jr. が敗訴してしまう。実は映画のプロデューサーが Huey Lewis にこの曲を使わせてほしいと依頼したものの断られたため、Ray Parker, Jr. に似た曲を作らせたのであった。2001年、Ray Parker, Jr. は、法的合意を破ってこの件に関する事実関係を暴露したとして、Huey Lewis を告訴している。

なお、現在 Ray Parker, Jr. は、Joe Sample&The Creole Joe Band のギター兼ヴォーカルとして活動しており、2011年5月にはメンバーとともに来日して東京青山のブルーノート東京で公演している。また、2014年にはそれまでの音楽業界への貢献によりロサンジェルスの Hollywood Walk of Fame に名前が彫られた星型プレートが埋め込まれ、名実ともにスターの仲間入りを果たしている。

一方 Jerry Knight もソロ活動に転じてソロキャリアとして一定の成功を収める。また1984年には Raydio の全てにアルバムでセッションドラマーを務めた Ollie E. Brown とともにダンスポップデュオ「Ollie & Jerry」を結成し、1984年制作のブレイクダンス映画「Breakin'」のサウンドトラック収録曲で映画のテーマ曲である「Breakin'... There's No Stopping Us」で The Billboard Hot 100 第9位、The Dance Club Songs Chart 第1位を獲得する。続く1984年制作の映画「Breakin' 2: Electric Boogaloo」のサウンドトラック収録曲「Electric Boogaloo」では残念ながら The Billboard Hot 100 入りは逃したが、The Dance Club Songs Chart 第43位とヒットを記録した。

なお、グループは Raydio 時代と Ray Parker Jr. and Raydio 時代を通して4枚のスタジオアルバムと12枚のシングルをリリースしているが、全て Arista Records からのリリースとなっている。

(出典:「Raydio」(26 May 2015 01:37 UTC) 『Wikipedia英語版』他)

▼ Raydio
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■ オリジナルメンバー
・Ray Parker, Jr.(写真:中央右)
・Vincent Bohnam(写真:左)
・Jerry Knight(写真:中央左)
・Arnell Carmichael(写真:右)

▼ Raydio のメンバー(1978年当時)
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■ アルバムリリースノート
81年リリース。最高傑作として挙げるリスナーも多々いるブラコン史に残る屈指の名盤。実際に『U.S.ブラック・ディスク・ガイド』『ブラック・コンテンポラリー・ミュージック・ガイド』双方に代表作として掲載されている。全米1位も獲得した言わずもがなのタイトル曲が醸し出す究極のコンテンポラリー度数は、とにかくアタマ一つどころか、郡を抜いている。「That Old Song」「All In The Way You Get Down」「Old Pro」の美しいストリングス・アレンジを纏ったミディアムも素晴らしい。インストだが「Still In The Groove」という抜群のダンサーもこのアルバムのランクを上げる為に一役買っている。- Amazon

オープニングを飾るタイトル曲の大ヒットでポップス・ファン,とりわけOL&女子大生を虜にした{エッチなブラコン}の大傑作。ソフト&メロウなレイのヴォーカルは冴えわたり,シンセサイザー類の使い方もとてもツボを得たものだ。81年に発表。- CDジャーナル

▼ Raydio(1981年アルバムリリース当時)
中央:Ray Parker, Jr.
右:Arnell Carmichael
左:Jerry Knight
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Raydio」を素材として二次利用しています。


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