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2020-05

Gino Vannelli 「Brother to Brother」

j0204■ アルバムデータ
タイトル:Brother to Brother
アーティスト:Gino Vannelli
リリース:1978年9月
レーベル:A&M Records

アルバム総評価:91 


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価  MV  
01  Appaloosa  ★★★★★  youtube02
02  The River Must Flow(愛の激流)★★★★☆youtube02
03  I Just Wanna Stop★★★★★youtube02
04  Love and Emotion★★★★★ 
05  Feel Like Flying★★★★☆youtube02
06  Brother to Brother★★★★☆youtube02
07  Wheels of Life(人生)★★★★★youtube02
08  Evil Eye★★★★★youtube02
09  People I Belong To(美しき仲間)          ★★★★☆youtube02

※( )は日本語タイトル。

■ 講評
今回紹介するアルバム「Brother to Brother」は、カナダ人のシンガー・ソングライターである Gino Vannelli が1978年に A&M Records からリリースした6thアルバムである。

プロデューサーは Gino Vannelli と兄の Joe Vannelli が務め、弟の Ross Vannelli も作曲とヴォーカルで参加しており、文字通り Vannelli 3兄弟により制作されたアルバムとなっている。

アルバムは、Billboard R&B Albums charts 第12位、The Billboard 200 第13位を記録した。

▼「Brother to Brother」
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▼「Brother to Brother」ジャケット裏面
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また、シングルリリースされた「I Just Wanna Stop」は、母国カナダにおいて第1位、アメリカの Billboard Hot 100 で第4位を記録する Gino Vannelli 最大のヒットシングルとなった。なお、「I Just Wanna Stop」は Gino、Joe、Ross の Vannelli 3兄弟がプロデュースし、Ross Vannelli が作曲している。

ちなみに、Billboard Hot 100 で第4位を記録した1978年12月週の Top 40 Singles の第1位は Chic の「Le Freak」、第2位は Donna Summer の「MacARTHUR PARK」となっており、強豪揃いの中での第4位はなかなかの健闘であったと言えるだろう。

続いてシングルリリースされた「Wheels of Life」も、The Billboard Hot 100 第78位、R&B Singles charts 第91位を記録している。

▼「I Just Wanna Stop」
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▼「I Just Wanna Stop」日本盤
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Gino Vannelli(ジノ・ヴァネリ、1952年6月16日生)は、イタリア系カナダ人のシンガーソングライターである。

1952年、カナダのケベック州モントリオールでビッグバンドのミュージシャンであった父 Russ Vannelli と 母 Delia の3人の息子(Joe(1950年12月28日生)、Gino、Ross(1956年3月6日生))の二男として生まれる。

音楽一家の環境で育ち、子供の頃から音楽に強い関心を持つ。幼年期からパーカッションの演奏を始め、15才の頃には既に作曲を手掛けていた。

高校卒業後直ぐに、Vann Elli という名前で RCA と最初のレコーディング契約を結ぶが、カナダで最も権威のあるマギル大学で音楽を専攻するため進学することになる。

ニューヨークでギリギリの生活を送った後、生活が極めて厳しく捨て鉢な状態の中、トランペット奏者として知られる Herb Alpert のオーディションを飛び込みで受けるために A&M Records のレコーディングスタジオの外でアポイントメントなしで待つという大胆な賭けに出るべく、兄の Joe Vannelli とともにロサンジェルスへ渡る。翌日にはモントリオールに帰らなければならない Gino Vannelli にとって Herb Alpert のオーディションを受けることが人生に残された最後の希望であった。

結果的にこの賭けが吉と出て、Gino Vannelli は Herb Alpert のオーディションを受けることができ、その才能を認められることになった。こうして Herb Alpert と出会った2日後には A&M Records と契約(Herb Alpert は A&M Records の共同設立者であった。)するという幸運に恵まれ、1973年に1stアルバムをリリースする運びとなる。

一方、兄の Joe Vannelli もその後アレンジャー、キーボード奏者として活躍することになるが、当時まだ様々な音源を取り込むことができるシンセサイザーが存在しなかった時代に、彼は音のテクスチャーをつくるため1970年代初期としては革新的であった複数の音のパーツを多重録音して使用するという技法を考案した。この技法を用いて Gino Vannelli が1973年にリリースした1stアルバム「Crazy Life」では Gino が全ての楽曲のドラムスを担当するとともに、Gino と Joe の二人でフルートとマリンバを除いくすべての楽器を演奏している。

▼ Gino Vannelli
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1974年、2ndアルバム「People Gotta Move」をリリースし Billboard Top 100 第22位を記録する。

1974年、妻となる Patricia と出会い、間もなく結婚。

1975年、Gino Vannelli はアメリカのダンス音楽番組「Soul Train」に白人として二人目となる出演を果たす。ちなみに一人目は1972年出演の Dennis Coffey であった。これが Gino Vannelli のテレビデビューとなった。

レコードがヒットチャートを上昇するに伴い、Stevie Wonder の前座としてツアーに参加する機会を得る。

1975年 3rdアルバム「Storm at Sunup」、1976年 4thアルバム「The Gist of the Gemini」、1977年 5thアルバム「A Pauper in Paradise」とコンスタントにアルバムをリリースする。Gino Vannelli の情熱的でソウルフルなボーカルと、キーボーディスト兼アレンジャーの兄 Joe Vannelli が作るボサノヴァ、フュージョン色が濃いサウンドとの取り合わせは独特の世界観を持ち、時にはプログレッシブ・ロック的なコンセプト・アルバムも発表した。

ただ、持ち前の歌唱力に加え、サウンド・クリエイト能力を合わせ持ち、"ミュージシャンズ・ミュージシャン"と賞される程の評価を得る一方、セールス的にはあまり恵まれなかった。

そうした状況において、1978年にシングル「I Just Wanna Stop」がグラミー賞にノミネートされ、故郷のカナダでチャート第1位を獲得、アメリカにおいても Billboard Hot 100 第4位を記録するヒットとなる。この「I Just Wanna Stop」を収録した1978年リリースの6thアルバム「Brother to Brother」は、1979年前期のプラチナディスクに認定されている。

1978年、Gino Vannelli は最優秀男性アーティスト部門でアメリカのグラミー賞に相当するカナダのジュノー賞を獲得する。ちなみに Gino Vannelli は1976年と1979年にもジュノー賞を獲得している。

▼ Gino Vannelli
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その後、Arista Records に移籍し、1981年、移籍後第一弾となる7thアルバム「Nightwalker」をリリースする。収録曲であるシングル「Living Inside Myself」は Billboard Top 100 第6位を記録する。この「Nightwalker」発表以降、Gino Vannelli はジャズよりの音楽を探求し始めることになる。

1982年、Arista Records から第二弾となるアルバム「Twisted Heart」をリリースする予定であったが、Arista Records との意見の相違により最終的にリリースは棚上げにされてしまう。そんな中 Joe Vannelli が作曲したアップテンポのインストゥルメンタル曲であるシングル「The Longer You Wait/Bandito」だけはリリースされ、Billboard Top 100 第89位を記録した。

1986年、前年にリリースした8thアルバム「Black Cars」の功績により、1976年から毎年カナダの最優秀レコーディングエンジニアに与えられる賞「Juno Award for Recording Engineer of the Year」を Vannelli 兄弟で受賞する。

1987年、9thアルバム「Big Dreamers Never Sleep」をリリースする。シングル「Wild Horses」と「Young Lover」の功績により、再び「Juno Award for Recording Engineer of the Year」を Vannelli 兄弟で受賞する。なお、「Big Dreamers Never Sleep」のレコーディング中の1986年に一人息子である Anton Vannelli が誕生している。

Gino Vannelli は、オランダのアメルスフォールトやアメリカを拠点にライヴ等の音楽活動を行ったことから、彼の音楽はヨーロッパのテレビやラジオのコマーシャルでも広く聴かれた。またコンサートがない時は、音楽に関する講演を行うなど様々な仕事に積極的に取り組んだ。

2007年、ラスベガスやルイジアナ州ニューオーリンズでコンサート公演を行い、いずれもチケットが売り切れるほど大盛況となる。これらのコンサートは、収益が地元の慈善団体に寄附される人道的な目的で行われたコンサートであった。

2008年、Gino Vannelli は、北米で展開する男子プロバスケットボールリーグ NBA の優勝争いをしているマサチューセッツ州ボストン市に本拠を置くプロバスケットチームボストン・セルティックスのシンボルとなる。これは、2008年のシーズンにおいてチームのホーム優勝が消滅した後、ボストン・セルティックスの本拠地である TD ガーデン(屋内競技場)のビデオクルーが、Gino Vannelli のTシャツがぴったりフィットした髭のあるディスコダンサーを出演させた Dick Clark がプロデューサーを務めるアメリカのミュージックパフォーマンスショウ「American Bandstand」の映像クリップを上映したところ大きな反響を呼び、試合中にその映像を流すことが「Gino Time」として伝統となるとともに、ボストン・セルティックスの試合で「Gino Tシャツ」を着ることが定番となったことによるものである。なお、2008年に日刊経済新聞である「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、Gino Tシャツを着ていた髭のダンサーが、Joseph R. Massoni と言う名の若者で、1990年34歳の若さで肺炎で亡くなったと報じている。

Gino Vannelli は、2014年にも Sono Recording Group から19thアルバムとなる「Live in LA」をリリースするなど、現在でも3兄弟による(Ross Vannelliはプロデューサー、ミキサーとして活動)グローバルなライヴ活動を含めて精力的に音楽活動を継続している。

(出典:「Gino Vannelli」(19 September 2015 01:11 UTC) 『Wikipedia英語版』他)

▼ Gino Vannelli
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Gino Vannelli のアルバム「Brother to Brother」は、ロックをベースにポップ、ファンク、さらにはジャズのテイストがミックスされたクロスオーバーな魅力に溢れたアルバムであり、AOR の名盤としても知られている。

特にロックミュージックには珍しいジャズテイストなキーボードプレイとコーラスアレンジが印象的で、楽曲に何ともいえないコクと深みを与えている。そのサウンドから受ける印象は、差し詰め「洒落た大人のアーバンシティ・ロック」といったところだろうか。

Jimmy Haslip の切れのあるベースプレイを始めバックの演奏もメリハリが利いており、非常にライブテイストなサウンドのアルバムに仕上がっている。

後に Gino Vannelli 自身がジャズへと傾倒していくことを考えれば、こうしたサウンドから受ける印象も至極当然と言えるかもしれない。

そんなアダルトコンテンポラリーな魅力に溢れた「Brother to Brother」であるが、中でも Gino Vannelli 最大のヒット曲として最も知られているのが「I Just Wanna Stop」である。

「I Just Wanna Stop」は、アルバムの中でもひときわ際立つこれぞポップミュージックというキャッチーでメロディアスなミディアムテンポのバラッドである。一度聴いたら忘れることができない哀愁を帯びたメロディーと印象的なサビのフレーズが心に染みる非常に都会的で洗練されたソウルフルな楽曲である。特に Ernie Watts による間奏のサックスプレイは実に情緒的で楽曲に深みを与えている。彼女への思いを断ち切ることができない切ない大人の気持ちを唄ったラブバラッドにぴったりのアレンジと言えるだろう。日本でもファンが多いことが頷ける Gino Vannelli を代表する一曲であり、AOR の名曲でもある。

さらにこのアルバムには、「I Just Wanna Stop」に引けを取らない隠れた名曲が収録されている。それが「Wheels of Life」である。日本語タイトルの「人生」が表すとおりその歌詞も哲学的で、Carlos Rios のギタープレイも冴えるまさに王道のポップミュージックという表現がふさわしいドラマティックな一曲である。

アルバム「Brother to Brother」は、とても今から30年近くも前の作品とは思えないキャッチーでアーバンコンテンポラリーなロックサウンドで、収録曲の充実度も非常に高く、まさに Gino Vannelli の出世作に相応しい色褪せない名盤と言えるだろう。

▼ 近年のGino Vannelli
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■ アルバムリリースノート
唯一無二と言われた彼の音楽性がひとつの完成形を見せ、最高傑作となった通算6枚目のアルバム。全米4位を記録した名バラード「アイ・ジャスト・ワナ・ストップ」収録。ジノ・ヴァネリの代表作でありまずは、この一枚から。- Amazon

▼ 近年のGino Vannelli
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Gino Vannelli」を素材として二次利用しています。


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名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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