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2020-05

愛知・名古屋 戦争に関する資料館

j0188■ 観光データ
観光スポット:愛知・名古屋 戦争に関する資料館
所在地:愛知県庁大津橋分室1階(名古屋市中区丸の内)
交通:地下鉄名城線「市役所」4番出口から南へ徒歩約5分
見所:終戦70年にあたる平成27年に開館した戦争資料館

観光オススメ度:70


■ 道中雑感 - 愛知・名古屋 戦争に関する資料館

今年は戦後70年という節目の年ということである。

1971年頃、ジローズの「戦争を知らない子供たち」というフォークソングが流行ったが、それから40年以上が経過し、今では日本の人口の約8割は戦後生まれということであり、「戦争を知らない大人たち」が当たり前の時代になった。

そうした中、今年7月11日(土)愛知県名古屋市中区丸の内三丁目に新たに「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」という施設が開館した。

先日この資料館を訪れたので、今回はこの施設についてご紹介したい。

▼ 愛知県庁大津橋分室外観
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「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」は、愛知県および名古屋市が共同で設立した「戦争に関する資料館運営協議会」により運営される施設で、館内では愛知県民の戦争体験および戦争に関する地域史を主軸とした展示が行われ、戦争による教訓や平和の大切さを伝えることを主な目的として設置された資料館である。

名古屋市営地下鉄「市役所」駅で下車し、大津橋の交差点に向かって歩くこと数分。大津通沿いに一際目を引く3階建ての昭和レトロなレンガ造りの建物が視界に入ってくる。

この建物が、資料館がある愛知県の庁舎「大津橋分室」である。

以前は「県史編さん室」など県の機関が入っていたということであるが、現在は「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」が単独で使用しているようだ。

昭和8年建設の戦前から残っている建物で、設計は当時愛知県職員であった著名な建築家黒川紀章の父黒川巳喜氏が担当したという建築マニアの間では有名な建物らしい。ちなみに大津橋分室に並んでレトロな建物が隣接しているが、こちらは伊勢久株式会社という卸売業を営む民間会社である。

▼ 愛知県庁大津橋分室(右)と伊勢久株式会社(左)
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ビルが立ち並ぶ名古屋の都心でここだけタイムスリップしたような、まるで映画のセットのような佇まいである。

▼ 愛知県庁大津橋分室入口
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▼ 資料館エントランス「昭和の出来事 年表」
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資料館は、市民らの要請を受け平成6年に県議会が設置を求める請願を採択し、その後、県と市が共同で建設に向けた検討を進めてきたが、財源不足などで計画は遅れ、耐震工事で空きのできた大津橋分室を活用することでようやく今年の7月に開館にこぎ着けたということで、防空頭巾や手紙など、延べ370人の市民らから寄贈された約7,500点の資料を保管しており、このうち召集令状や兵士のために女性が作った千人針など約400点を常設展示するということである。

実に20年の時を経て実現した施設ということになるわけだ。

ただ、資料館自体は大津橋分室の一階部分(143平方メートル)のみのに設けられていることもあって、思っていたよりもかなり小規模な展示スペースであったというのが正直な感想である。

▼ 資料館内部の様子
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収蔵資料は、「戦争に関わる地域史」「県民の戦争体験Ⅰ・Ⅱ」「戦後の地域史」と、4つのカテゴリに分類されている。

最初にいきなり250㎏爆弾の実物が展示されている。こんなものが空から降って来て爆発したらひとたまりもないだろう。

▼ 250㎏爆弾(実物)
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中央の名古屋空襲のコーナーには、焼夷弾の高熱で変形したビール瓶と茶道具が並び、スクリーンには家が燃え上がる様子を再現した映像が映し出されている。

▼ 焼夷弾(模型)
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歴史上の人物を取り上げた絵本は、愛国心を植え付けようとした当時の教育を伝えている。

▼ 展示資料(当時の絵本)
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戦死したことを家族に伝える「死亡告知書」、「赤紙」と呼ばれた召集令状など軍事資料も展示されていた。

▼ 展示資料(召集令状)
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▼ 展示資料(当時の衣服)
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毎年夏になるとアニメ映画「ほたるの墓」がテレビ放映されるが、ラストシーンの六甲の高台から眩しく輝く繁栄した現代の神戸の街並みを見下ろす若くして亡くなった清太と節子の兄妹の姿を見るたびに、今の我々の豊かな生活は先人たちの多大な犠牲と苦労の上に成り立っているのだとつくづく感じずにはいられない。

見る方向によって物の見え方が変わるように、平和に対する思いや考え方も人によりぞれぞれ異なり、平和の在り方も多様であろう。

ただ、考え方や在り方は異なれど、平和を望む気持ちは万人共通であると信じたい。

その意味でこの資料館は一方的に価値観を押し付けるのではなく、見る者が当時の生活用品や戦争関係資料の実物を通してそれぞれの立場で戦争や平和について感じ、考えることができるよう、公正で中立な展示内容となっており、好感が持てる施設であった。

名古屋市内には他にも名東区にNPO法人が設立した「戦争と平和の資料館ピースあいち」や中区の桜華会館内にある愛知県遺族連合会が運営する「愛知平和記念館」など戦争関係資料の展示施設がある。

戦後70年となる今夏、今日の日本の礎を築いた先人たちの労苦に思いを馳せる意味で、一度こうした施設を訪れてみてはいかがであろうか。



■「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」の概要

所在地:愛知県庁大津橋分室1階(名古屋市中区丸の内三丁目4番13号)
開館時間:午前10時から午後4時
休館日:月曜日・火曜日(祝日は開館)、年末年始、その他臨時休館あり
※平成27年8月31日までは無休
入館料:無料
アクセス:地下鉄名城線「市役所」4番出口から南へ徒歩約5分
地下鉄名城線・桜通線「久屋大通」1番出口から北へ徒歩約8分

▼ 資料館公式チラシ
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■ 資料館位置図




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