FC2ブログ

2020-05

odol 「odol」

j0185■ アルバムデータ
タイトル:odol
アーティスト:odol
リリース:2015年5月20日
レーベル:UK.PROJECT

アルバム総評価:91


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価
01 あの頃  ★★★★☆  
02 飾りすぎていた          ★★★★★
03  ふたり★★★★☆
04  君は、笑う★★★★☆
05  欲しい★★★★★
06  愛している★★★★★
07  生活★★★★★


■ 講評
今回紹介するアルバム「odol」は、odol が2015年5月20日に UK.PROJECT からリリースした1stオリジナルアルバムである。

結成から半年足らずで FUJI ROCK FESTIVAL への出演を果たし、注目を集めていた odol であるが、これまで音源は全て音楽ファイル共有サービス bandcamp と SoundCloud での発表のみであり、今作が初の CD リリースとなる。

なお、現在 SoundCloud にて 1stアルバムに収録される「飾りすぎていた」、「君は、笑う」、「愛している」の3曲がフル試聴できる。

自らのバンド名をタイトルに冠したアルバムは全曲を通して、オルタナティヴな感性と美意識に貫かれた世界観でありながら、ポップミュージックとして開かれた作品となっている。

1分半程度の短さの中で、壮大かつ、ドラマチックにアルバムの冒頭を飾る01「あの頃」。

odolを象徴するようなゆったりとした BPM で、繊細かつエモーショナルに胸に迫る02「飾りすぎていた」。

アップテンポで畳み掛け、爆発力のある03「ふたり」と05「欲しい」。

歌とピアノをメインに、浮遊感あるギターと、叙情性が滲み儚さを帯びた歌声とが相まって、柔らかくも切ない04「君は、笑う」。

アルバム随一の激しく重みのあるサウンドと、それに呼応するかのように昂る歌唱で見事な構築美のM6。美しいピアノのイントロから堂々たる名曲の風格を漂わせ、odol の個性が最良の形で結び付いた名曲07「生活」。

なお、現在 Web 上では「飾りすぎていた」と「生活」のミュージックビデオが公開されている。

「飾りすぎていた」は、赤い公園、Wienners、The SALOVERS 等の映像を手掛けた川崎龍弥がディレクションを担当しており、同じ構図の中でループするシンプルで美しい映像と、主役の女性の凛とした存在感が印象的な作品となっており、メランコリアとエモーションが同居するこの楽曲を、繊細に映像化した実に美しいミュージックビデオとなっている。

また「生活」は、コンテンポラリーな生活や黒木渚の作品の映像を手がける、はまいばひろやがディレクションを担当しており、1人の女性が“生活”する様子を通して楽曲の世界観が表現されており、非常に印象に残るショートムービーのようなミュージックビデオとなっている。

ディストーションの効いた鋭利なギターリフ、儚さが美しい鍵盤、音像に広大なスケール感を与えるリズム隊、そして時に叫び歌う切実なボーカル。

活動開始1年足らずで既に5ピースならではの深く厚みのあるシンフォニーを兼ね備えており、今後の更なる飛躍を期待せざるを得ないバンドである。

▼ odol
画像




「odol(読み:オドル)」は、福岡の中学校の同級生だったミゾベリョウ(Vo&G)と森山公稀(Piano)を中心に東京で結成され、2014年2月より現在の5人組として活動を開始した平均年齢21歳というオルタナティヴロックバンドである。

インディーズバンドとして主に下北沢などで活動を展開している。

2014年2月10日に1st ep「踊る」、7月19日に2nd ep「生活/ふたり」の2作を音楽配信サイト bandcamp にてフリーダウンロードで発表する(ただし、現在は終了)。

同年7月、結成から半年という速さで「FUJI ROCK FESTIVAL'14」の新人アーティスト枠「ROOKIE A GO-GO」に出場。

2015年5月20日、1stアルバム「odol」をリリースする。

Vocal ミゾベの繊細さと力強さを併せ持った歌声、ディストーションの効いたギターと美しいピアノのフレーズが絶妙な調和を聴かせるサウンド、抜群のメロディ/アレンジセンスで、耳の早いリスナーから注目を集めている。

▼「躍る」1st ep
画像


▼「生活/ふたり」2nd ep
画像


▼「odol」1stアルバム
画像




■ メンバー

◆ ミゾベリョウ(Vocal,Guitar)
◆ 井上拓哉(Guitar)
◆ Shaikh Sofian(シェイク・ソフィアン)(Bass)
◆ 垣守翔真(Drums)
◆ 森山公稀(Piano)

▼ odol のメンバー
画像


(L-R) Shaikh Sofian、井上拓哉、ミゾベリョウ、垣守翔真、森山公稀



「odol」というアルバムタイトルとは裏腹にそのサウンドはまったくダンサブルではない。

実際、バンド名の由来は、「ダンスを踊る」や「胸が躍る」から来ているようであるが…。

むしろアルバムは心音のように繊細なリズムと耽美で哀愁に満ちたメロディーに溢れている。

同時にそのサウンドカラーは限りなくグレイで、窒息しそうなくらいの重々しいオルタナティヴなロックサウンドだ。

「メレンゲ」のクボケンジを思い起こさせるヴォーカルミゾベリョウの朴訥で叙情的な歌声も、却って楽曲に隠れた沸々とした心の葛藤を際立たせるようで、そのギャップが鋭く尖って聴く者の胸に静かに突き刺さる。

この楽曲から沸き立つサウンドの混沌(カオス)こそが odol の音楽の本質なのかもしれない。

初めて彼らのサウンドを聴いたリスナーは、きっと重厚だがじわじわとそして静かに胸に染み込んでくるエモーショナルなサウンドに身じろぐこともできず、ただそのギターサウンドの音圧に身を任せることしかできないだろう。

緩急織り交ぜた7曲の感性豊かな楽曲から構成されるアルバムは、一度聴き始めたらエンドトラックまで聴き続けることを余儀なくされる不思議な威圧感を持ったサウンドに満ちている。

そんな楽曲の中でもプロモーションビデオが制作されているリードチューン「飾りすぎていた」と「生活」を必聴の楽曲としてぜひお薦めしたい。

アルバムの中でも比較的聴きやすいメロディアスな楽曲ではあるが、どことなく閉塞感漂う歌詞と耳に残る物憂げなメロディーも印象的なトラックで、間違いなく odol を代表する楽曲になるに違いない。

アルバムの玄人的で重厚な音を聴くと、ニューカマーながらも odol の持つテクニックと実力はかなりのものだと感じる。ロックにピアノというのも斬新で、粋な感じがなかなか効いている。

このアルバムを皮切りにしてバンドとしての全国的な活躍を大いに期待したいものだ。

▼ odol 最初のメンバー(左:森山公稀 右:ミゾベリョウ)
画像




■ アルバムリリースノート
日本語オルタナティヴ・ロックバンド、odolがファースト・アルバムをリリース。全曲オルタナティヴな感性と美意識に貫かれた世界観でありながら、ポップミュージックとして開かれた作品。- Amazon

▼ odol
画像




■ Music Video「飾りすぎていた」




■ Music Video「生活」




*これらの動画で使用されている音源は、動画をYoutubeにアップロードした UK.PROJECT が自ら制作したものであり、個人が収入(広告収入を含む)を得ずに運営するサイトへの貼り付けが許諾された音源です。


love3  参考になったという方はぜひこちらをポチッとお願いします。

スポンサーサイト



  

● COMMENT FORM ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://758ongakudohonpo.blog.fc2.com/tb.php/197-1403fa2d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

The Gap Band 「Gap Band IV」 «  | BLOG TOP |  » Pages 「Pages」

プロフィール

香山蔵之介

Author:香山蔵之介
名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
Life is music. Music is life.
Let's enjoy music for your wonderful life.

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

邦楽(あ行) (32)
邦楽(か行) (25)
邦楽(さ行) (31)
邦楽(た行) (12)
邦楽(な行) (10)
邦楽(は行) (25)
邦楽(ま行) (5)
邦楽(や行) (11)
邦楽(ら行) (9)
邦楽(わ行) (2)
洋楽(あ行) (19)
洋楽(か行) (10)
洋楽(さ行) (29)
洋楽(た行) (11)
洋楽(な行) (0)
洋楽(は行) (18)
洋楽(ま行) (4)
洋楽(や行) (1)
洋楽(ら行) (14)
洋楽(わ行) (1)
洋画(か行) (2)
洋画(は行) (1)
アート (6)
文化 (13)
ファッション (1)
グルメ (7)
PC (1)
健康 (1)
BLOG (3)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

アクセス数

オンライン数

現在の閲覧者数:

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログランキング

ブログランキング参加中


ブログランキング参加中

Please Click !