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2020-05

Chouchou 「ALEXANDRITE」

j0170■ アルバムデータ
タイトル:ALEXANDRITE
アーティスト:Chouchou
リリース:2015年4月25日
レーベル:Ulula Records

アルバム総評価:92


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価
01  fjord  ★★★★★  
02  Cloud 9★★★★★
03  LUNARIA★★★★★
04  CATASTROPHE          ★★★★☆
05  Absolute zero★★★★☆
06  spira★★★★★
07  landscape★★★★★
08  anemone★★★★★
09  eden★★★★☆
10  SUPERNOVA★★★★☆
11  snowdrop★★★★☆
12  Innocence★★★★★


■ 講評
今回紹介するアルバム「ALEXANDRITE」は、日本の音楽ユニット Chouchou が2015年4月25日に Ulula Records からリリースした4枚目となるオリジナルアルバムである。全12曲を収録。

オリジナルフルアルバムとしては、前作「VINCULUM」から4年半ぶりのリリースとなる。

Chouchou(シュシュ)は、ヴォーカルの juliet Heberle とコンポーザーの arabesque Choche の二人によってバーチャルワールドという国境のない果ての地で結成された音楽ユニットである。

アルバム「ALEXANDRITE」は、これまで多種多様な楽曲をリリースし続けてきた Chouchou がもう一度原点に立ち返り、「Chouchouとしてのポップ」を再定義することに焦点を当て制作されたとのことである。

今回、同時にポップ路線とは逆行するかのように独創性溢れるアバンギャルドなアプローチで官能的な世界を創りだしたリミックスアルバム「ALEXANDRITE -Cold Rouge-」もリリースされているので、興味がある方はぜひ手に取って聴き比べていただきたい。

▼「ALEXANDRITE」
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▼「ALEXANDRITE -Cold Rouge-」
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アルバムタイトルに「ALEXANDRITE」の名を冠したこの2つの作品は、光の色温度によって緑や赤色に変化する鉱石アレキサンドライトのその特異で美しい変色効果をコンセプトに、同じ素材でありながら「光と影」、「昼と夜」のように異なる一対の世界として2作品で完結する構成となっており、Chouchouの「原点」と進化を遂げた「今」を余すことなく堪能できる内容となっている。

また、既にシングルや EP としてリリースされていた楽曲は、アルバムに収録されるにあたり全曲リマスタリングが施され、これまでより豊かな音像で、確かな音の広がりと空間の奥行きが再現されたことによりワンランク上の音質へと引き上げられ、瑞々しく生まれ変わっている。

更に今回は、ジャケットやアートワーク、パッケージ、特典に至るまでの全てのデザインをヴォーカルである juliet が手がけ、細部までこだわったビジュアル作品としても楽しめるアルバムとなっている。

(出典:「Chouchou Official Site -"ALEXANDRITE" Special Site-」)

▼「landscape」1st Single
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▼「anemone」2nd Single
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▼「spira」5th Single
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▼「Cloud 9」6th Single
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▼「LUNARIA」7th Single
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▼「snowdrop」8th Single
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Chouchou(シュシュ)は日本の2人組音楽ユニットである。

メンバーは、juliet Heberle(Vocal)と arabesque Choche(Composer/Piano)の二人で作曲、演奏は arabesqueChoche が担当している。

2007年7月にメタバース(コンピューターによって生み出されてインターネット上に存在する仮想世界)の一つであるオンライン上の3D仮想世界「Second Life」にて結成されるという異色の経歴を持ち、以降 Second Life 内で楽曲発表、コンサート活動を続けている。

結成はヴォーカルである juliet が元々やっていた Second Life 内でのラジオ放送「Little Tiara」のオープニング曲を arabesque が「(自分で)歌ってみたら」と提案したのがきっかけとなっている。

ユニット名「Chouchou」はメンバー2人ともが好きな作曲家 Claude Achille Debussy の娘 Claude-Emma の愛称から取っている。

その独特な世界観から紡ぎ出される音は、鮮やかな非現実的な景色の中で限りなく現実的な感情を呼び起こし、エレクトロニカの名手として多くのファンを魅了している。

前述のとおり Second Life とは、Chouchou がその活動とプレゼンテーションを行う場所の一つとしているオンライン上の3D仮想空間である。

Second Life 内には Chouchou の名を冠したSIM(島)が存在し、現実を極限まで削ぎ落とした内なる世界としてどこまでも続く美しい海に囲まれた白い砂浜に木やピアノ、鳥かごなどの主に黒いオブジェが配置されている。

▼Second Life 内の SIM「Chouchou」
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また、天まで伸びる梯子は Chouchou のライブ会場である空中庭園「Islamey」への入口となっている。Islamey には Chouchou のライブステージであり、季節とともに姿を変える空中庭園が存在する。

▼Second Life 内の SIM「Chouchou」
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▼Second Life 内の 空中庭園「Islamey」和ヴァージョン
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メンバーについては、これまで3D仮想空間内のアバター姿かリアルでも顔がはっきり判らない写真しか公開していなかったが、最近では顔がある程度判る写真も公開されるようになった。

特に arabesque Choche については、本人が日頃から「イケメン」を自称しており、そのせいで実際はイケメンではないだろうと思われていたが、実際ににイケメンと言って差し支えのない顔立ちであったことに驚くファンが多かったことでも話題となった。

▼ Chouchou
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Chouchou の楽曲は、ジャンルとしては iTunes のカテゴリでも使用している「エレクトロニカ」(広義の電子音楽、電子音楽に影響を受けている音楽全般を指す。広義のエレクトロニカはクラブミュージックなどを含む打ち込みを部分的にでも使った音楽全般であり、狭義には非クラブミュージック、非ダンスミュージックに特化した IDM とその周辺、進化系のみのことを指す。Chouchou の場合は狭義に近い。)とされることが多いが、実際にはアンビエント、クラシックあるいは映画音楽的要素も多く特定のジャンルにこだわらない多様なサウンドを送り出している。

Chouchou の楽曲は、作曲から録音、演奏、MIX、マスタリングに至るまで arabesque がひとりで行っており(ボーカルの録音のみ juliet が担当)、arabesque の持つクラシックなバックグランドにより、随所にピアノを主体としたクラシカルな要素が盛り込まれているのも特徴の一つと言えよう。

Chouchou は活動拠点として Second Life 内にユニット名と同じ「Chouchou」という SIM(島) を持っている。

ChouchouSIM は地上部分に黒色の木と壊れた鳥かごとピアノ、それにライブ会場「Islamey」や他の SIM への移動に使われる梯子があるだけであとは白い砂浜と海が広がっているモノクロームの世界であり、その独特な美しさに惹かれるファンも多い。

SIM の BGM には Chouchou の曲(主にピアノ曲)が使用されている。

2010年7月の再オープン後は映像効果を、2012年1月以降は時間経過による変化も取り入れ、モノクロームだけの世界ではなくなったがシンプルな美しさを追求する姿勢は変わっていない。

2008年の SIMオープン当初、ChouchouSIM は「環境(Homestead)SIM」と呼ばれる性能に制限のある SIM のみであったが、その後「環境SIM」の運用厳格化に伴い同時に SIM 内に入場できる人数が20人までに制限されたため活動拠点でのライブ活動が困難になり、2009年10月~2010年7月まで閉鎖された後、タロットカードの大アルカナをイメージした「Chouchou V」と「Chouchou XVI」の2つの SIM が追加された 3SIM 構成となった。

「Chouchou V(The Hierophant)」はライブ会場としても使用される大聖堂「Memento mori」があるSIMである。

「Chouchou XVI(The Tower)」はChouchouの音作りを立体で表現した音の塔「The Babel」があるSIMである。

ライブ会場「Islamey」は季節やライブのテーマによりその形を変えていく庭園であり、2012年1月現在アルバム「ニライカナイ」のコンセプト「和」をテーマにしたものとなっている。



2007年7月 ユニット結成、1st single「utakata」発表
2007年10月「HarajukuTakeshita」SIMに専用ライブ会場「Islamey」オープン
2007年12月 PV、ライブ映像リリース開始

2008年2月 ライブ会場「Islamey」一般開放、「noir」オープン
2008年4月 ChouchouオフィシャルSIM「Chouchou」オープン、ライブ会場「Islamey」も移設される
2008年7月 Chocuchouライブ会場「Universe」オープン
2008年11月 Myspace Japanアーティストランキングでアマチュアの総合部門5位、Ambient部門1位、Electronica部門1位、J-POP部門1位獲得

2010年1月 arabesqueニコ生でChouhouの曲作りを生中継する DTM 放送開始
2010年4月「coma」をフィーチャリングした 山本暁 監督の短編映画「大地に消ゆ」が「第8回芸術科学会展ビジュアルアート部門」で最優秀賞を受賞
2010年6月「Short Shorts Film Festival」のミュージック Short クリエイティブ部門上映作品に「coma」をフィーチャリングした2作品が選ばれる
2010年6月 着うたサイト「Jken music」の Weekly Ranking(2010.06.06~2010.06.12)にて1位を獲得
2010年12月「VINCULUM」をiTMSで販売開始。エレクトロニック部門で2位にランクイン。

2011年2月「sign 0」が作品中に使用されているヤン・コマサ監督のポーランド映画「Sala samobojcow (英題:Suicide Room) 」が2011年第61回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品
2011年4月 東日本大震災に対する復興支援曲として「another dawn」発表
2011年7月 arabesque、ギタリストの「Maya kawadias」と共にフォークトロニカ系新ユニット「Orcaorca」結成。同時にChouchouとOrcaorcaが属する存在として「Ulula」発表

2012年3月 アルバム「remix02 SUPEREGO」iTMSのアルバム総合で50位にランクイン(エレクトリック部門では3位)
2012年12月 公式サイト「Chouchou.cc」オープン

2014年3月 岩手日報社の個人向け号外サービス「IWATTE」の TVCM に「another dawn」採用
2014年4月 自主制作レーベル「Ulula Records」発足

2015年4月25日、Ulula Records から4thアルバム「ALEXANDRITE」をリリース

(出典:「Chouchou」(2014年11月6日 17:04 UTC)『Wikipedia日本語版』)

▼ Chouchou(アバター)
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■ メンバー

◆ juliet Heberle(vocalist/art director)
ジュリエット・ヘベール。Chouchou のボーカル。日本に生まれ、東京で育つ。10代で単身渡米、ニューヨークにてファッション・アート・デザインの分野では世界屈指の名門美術大学でファッションデザインを専攻し BFA を取得。卒業後は NY ファッション業界に身を置き経験を積む中、arabesque によりボーカルとしての才能を見出され、音楽とアートが融合する新しい可能性を求めて Chouchou を始動。楽曲のアートワークやサイトイメージ、仮想空間内に於けるプレゼンテーション(ライブステージや SIM のプロデュース)等、Chouchou のビジュアル面のディレクションも手がける。

▼ juliet Heberle
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◆ arabesque Choche(composer / pianist)
アラベスク・ショシェ。Chouchou のコンポーザー。チェコ人の父と日本人の母を持つ。3歳からピアノを始め、クラシック音楽の教育を受ける。国内音楽大学院を主席で卒業後、オーストリアに渡り研鑽を積む。これまでに数々の賞を受賞し、ソロリサイタル、室内楽やオーケストラとの共演も行っている。また高校時代より作曲を始め、様々な音楽活動を経て、自らの新しい表現のスタイルとして Chouchou の活動を開始。作曲からアレンジ、ミキシング、マスタリングまで、Chouchou の音作りの全てを担当。また自ら Chouchou の PV 等、映像制作も行う。音楽ユニット Orcaorca のメンバーとしても活動中。

▼ arabesque Choche
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Chouchou は本当に不思議なユニットである。

インターネットというヴァーチャル世界の存在であるが故のユニットが持つ虚無的な空気感。

アバターという疑似的な姿からは決してユニットの持つ体温は伝わってこない。

ゆえにリスナーの感情移入にも限界があろう。

だが、そんな異質な世界のアーティストである Chouchou が放つサウンドは、翻って現実世界の体温を意識させてくれるような気付きの音楽として心の深淵に響く不思議な魅力に満ちている。

エレクトロニカではあるが、決して快楽的なクラブミュージックやダンスミュージックではない、モダンアートの映像作品のバックグラウンドを飾る環境音楽のような芸術性豊かなその楽曲は、それ自身が見事に芸術作品に昇華している。

無限に広がるインターネットというヴァーチャル空間に浮遊するような儚げなサウンド感覚は、プールの中に沈んで空を見上げた時に感じる浮遊感のようであり、息苦しさの中で死を意識しながらも、揺らめく水の上から伝わってくる煌めく太陽光の温かさに生を実感する感覚に似ている。

本来エレクトロサウンドは無機質なサウンドである。だが Chouchou の音楽からは本来感じられるはずのない温度や体温というものが伝わってくるのである。

その大きな要因、すなわちサウンドに生命力を与えているのが、juliet の歌声である。

儚く切ない juliet のウィスパーヴォイスは、arabesque のサウンドに生命を与えるまさに魔法の杖である。

サブカルチャーっぽい juliet の二次元的な独特な歌声については、好き嫌いが分かれるところだろう。

だが、arabesque が作り出す難解でクラシカルなサウンドには、juliet のような愛おしくて切ない刹那的なウィスパーヴォイスが良く似合っている。

これがもし Salyu のように歌い上げてしまったら、きっと Chouchou の音楽が持つヴァーチャルなゆえの境界線のない無限の世界観は崩壊してしまうだろう。

そんな juliet が歌い上げる楽曲の中でも「anemone」と「Innocence」の二曲は、まさに今回のアルバムのコンセプトである「Chouchou としてのポップの再定義」を見事に体現した Chouchou の神曲と言える名曲である。

まるで映画のクロージングに流れるラストテーマのように、また生というリアルワールドと死というヴァーチャルワールドの境界に流れるレクイエムのように、哀愁に満ちた刹那的なポップサウンド。

逆説的に言えば、収録曲の中でも最もリアルワールドを感じさせる楽曲と言えるかもしれない。

もしこの楽曲に魅せられてしまったら、きっとその先にある Chouchou サウンドの聖地たるヴァーチャルワールドにダイブしたくなる衝動に駆られるに違いない。

その世界こそが、Chouchou にとってはリアルワールドなのだから。

▼Second Life 内の SIM「Chouchou」
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■ アルバムリリースノート
Chouchou-シュシュ-は、ボーカル juliet Heberle とコンポーザー arabesque Choche の二人によってバーチャルワールドという国境のない果ての地で結成された音楽ユニット。- Amazon

▼ Chouchou(juliet Heberle)
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▼ Chouchou(arabesque Choche)
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■ Music Video「New CD Album "ALEXANDRITE" Trailer」




■ Music Video「fjord」




■ Music Video「Cloud 9」




■ Music Video「anemone」




■ Music Video「Innocence」




■ Music Video「LUNARIA」




■ Music Video「snowdrop」




■ Music Video「spira」




*これらの動画で使用されている音源は、動画をYoutubeにアップロードした chouchouholic が自ら制作したものであり、個人が収入(広告収入を含む)を得ずに運営するサイトへの貼り付けが許諾された音源です。

*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Chouchou」を素材として二次利用しています。


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名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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