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2020-05

Huey Lewis & The News 「Sports」

j0163■ アルバムデータ
タイトル:Sports
アーティスト:Huey Lewis & The News
リリース:1983年9月15日
レーベル:Chrysalis Records

アルバム総評価:91


■ 曲目リスト
  №  曲          名評     価  MV  
01  The Heart Of Rock & Roll             ★★★★★  youtube02
02  Heart and Soul★★★★☆youtube02
03  Bad Is Bad★★★☆☆youtube02
04  I Want a New Drug★★★★★youtube02
05  Walking on a Thin Line★★★★★youtube02
06  Finally Found a Home★★★★★ 
07  If This Is It★★★★★youtube02
08  You Crack Me Up★★★★★ 
09  Honky Tonk Blues★★★★☆ 


■ 講評
今回紹介するアルバム「Sports」は、アメリカのロックバンドである Huey Lewis & The News が1983年9月に Chrysalis Records からリリースした3rdスタジオアルバムである。

1984年6月30日付けの Billboard 200 において見事第1位を獲得しており、このアルバムによってバンドの名前が国際的に知られることになった。またアメリカレコード協会によりマルチ・プラチナディスク(売上枚数700万枚)に認定されている。

さらに1984年の Billboard 年間アルバムチャートにおいて Michael Jackson の6thアルバム「Thriller」に次いで第2位を記録し、本アルバムからは Billboard Hot 100 のトップ10に入るヒット曲を4曲、トップ20に入るヒット曲を1曲生み出している。

また「Sports」は、多くの国においてリリースされたシングルのほとんどがトップ40にチャートインするワールドワイドにヒットを飾ったアルバムとなった。

「Sports」はバンドとしての2ndアルバム「Picture This」がある程度の成功を収めてすぐに自己生産の形でレコーディングされたが、バンドのレーベルであった Chrysalis Records の再編と内部問題が生じたため、バンドはそうした問題が解決されるまでの間、新しいレーベルの目に留まるよう小さな会場で演奏することを選択し、Chrysalis Records へのマスターテープの提供を保留する。

Chrysalis Records が問題を適切に処理し、Huey Lewis & The News とバンドのマネージメント契約を結んだことで、マスターテープはレコード制作のために Chrysalis Records に提供され、「Sports」はようやく1983年9月にリリース、1983年から1984年にかけてゆっくりとチャートを上ることになる。

▼「Heart and Soul」
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そうした中、サンフランシスコを舞台にしたアメリカの昼の帯ドラマ「The Young and the Restless」で盲目の女性を演じた Signey Coleman が出演したミュージックビデオでも知られるアルバムのリードシングル「Heart and Soul」は、Billboard Hot 100 singles chartで最高第8位を記録する。

▼「I Want a New Drug」
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また、アルバムからセカンドリリースされたバンド第2のベストセラーシングルとなる「I Want a New Drug」は、Billboard Hot 100 singles chart で最高第6位を記録し、1989年に100万枚のセールスを記録したことによりゴールドディスクの認定を受けた。これは現在の認定基準に照らすとプラチナディスクに相当するセールス記録となる。

この「I Want a New Drug」は Ray Parker Jr.の1984年のヒット曲である「Ghostbusters」が「I Want a New Drug」を盗作したとしてHuey Lewis が Ray Parker Jr.を相手に訴訟を起こした曰く付きの楽曲である。

結果的には金銭補償により示談となったが、補償金額は明らかにされていない。ただ、金銭補償に関しては公言しないという合意にも関わらず Huey Lewis がテレビでその事実を明らかにしてしまったため、今度は逆に Ray Parker Jr.に訴訟を起こされるというまさかの展開となっている。なお、こちらの訴訟結果については明らかにされていない。

この訴訟の経緯であるが、まず、この「I Want a New Drug」を1984年の映画「Ghostbusters」で使用させてほしいと映画関係者が申し出があったが、Huey Lewis はこれを拒否したため、映画関係者が代わりに Ray Parker Jr.に「この曲と同じイメージで」という指示の下、主題歌を作らせた。

その結果出来上がった映画と同名の曲「Ghostbusters」は、ベースラインを初めとして「I Want a New Drug」に非常によく似た部分があり、盗作の疑いが強いとして Huey Lewis から訴訟を起こされ、Ray Parker Jr.が敗訴したものである。

ちなみにこの「Ghostbusters」は、イギリスのバンド「M」の Robin Scottからも、Mの楽曲「Pop Muzik」の盗作であると訴訟を起こされており、こちらは Robin Scott が勝訴している。

Mの「Pop Muzik」は「I Want a New Drug」よりもさらに早い1979年に発売され、アメリカでもヒットしており、さらにはこの曲と「I Want a New Drug」も少なからず似ていることから、Huey Lewisもこの曲を参考にして曲を作った可能性が高いと言われている。

▼「The Heart of Rock & Roll」
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続くロックンロール草創期の伝説的な音楽家である Chuck Berry、Elvis Presley、Bill Haley & The Comets、Buddy Holly 、Little Richard の映像と交錯しながらモノクロで Huey Lewis & The News の演奏が繰り広げられるミュージックビデオでも知られるロックンロール魂を歌ったアルバムからの3枚目のリリースシングル「The Heart of Rock & Roll」は、Billboard Hot 100 singles chart で最高第6位を記録し、バンドの勢いを維持するのに貢献した。

こうして1984年6月、アルバム「Sports」は Billboard albums chart 第1位を獲得する。

▼「If This Is It」
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その後間もなく、アルバムから4枚目のシングルとなる「If This Is It」がリリースされ、こちらも Billboard Hot 100 singles chartで最高第6位を記録する。

▼「Walking on a Thin Line」
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続く1984年12月には、アルバムからの5枚目にして最後のリリースとなるシングル「Walking on a Thin Line」がリリースされ、最高第18位を記録した。

以上のように3rdアルバム「Sports」は、Huey Lewis & The News を代表するアルバムとなった。

ちなみにアルバムジャケットに使用されている酒場は、今でもサンフランシスコのミルバレイに存在しているバンドは初期の頃演奏していた「2A.M.」というバーである。

また、映画「Back to the Future」の、Michael J. Fox が演じる Marty McFly の部屋には、このアルバムのポスターが貼ってある。

(出典:「Sports (Huey Lewis and the News album)」(18 March 2015 07:01 UTC) 『Wikipedia英語版』)

▼ Huey Lewis & the News
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Huey Lewis & The News(ヒューイ・ルイス & ザ・ニュース)は、カリフォルニア州サンフランシスコを拠点として活動するアメリカのポップロックバンドである。

1980年代から1990年代初めにかけて数々のヒットで高い人気を博し、最終的に the Billboard Hot 100 の Adult Contemporary と Mainstream Rock charts においてトータルで19曲のトップ10入りシングルを送り出したアメリカン・ロック・バンドの代表的存在である。

バンドとしては、一連のリリースシングル曲の MTV ビデオの成功でも知られるアルバムチャート第1位を獲得した「Sports」をリリースした1980年代に活動のピークを迎えて、映画「Back to the Future」の主題曲としてナンバー1ヒットとなりアカデミー賞にもノミネートされた「The Power of Love」により世界的に名声を博した。

骨太のロックンロールを基盤に、Huey Lewis のハスキーボイスと爽やかなハーモニーを特徴とするキャッチーなサウンドは、まさに1980年代のアメリカのポジティブなイメージをそのまま音楽で表した存在といえよう。

▼ Huey Lewis & the News
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Huey Lewis(ヒューイ・ルイス)は1950年7月5日にニューヨークで生まれるが、まもなくサンフランシスコへ移住する。母親がヒッピー思想家であり、白人ながら黒人居住区に住んでいたことで、自然とR&Bなどの黒人音楽に親しむようになった。

コーネル大学時代にバンドを結成し音楽活動を始め、1972年にキーボード奏者である Sean Hopper とともにジャズファンクバンドの「Clover」に加入する(Cloverの前身である「Tiny Hearing Aid Company」は1966年結成。翌1967年にバンド名を「Clover」と改める)。

1976年、Clover はイギリスのパブロック界の大御所 Nick Lowe の誘いを受けて渡英、Elvis Costello のファーストアルバム「My Aim Is True」のバックを務めることとなる。

Huey Lewis の加入後、1977年に3rdアルバムをリリース、その後4thアルバムも発表したが解散に至る。なお、3rdアルバムのジャケット表記では、ヒューイは「Huey Louis」という綴りになっていた。

この時期 Huey Lewis をはじめとする Clover の面々は、アイルランド・ダブリン出身でイギリスでも高い人気を得ていたハードロックバンド「Thin Lizzy」の前座として起用され、その縁で Thin Lizzy のアルバム「Live and Dangerous」に Huey Lewis がブルースハープ奏者として参加している。
Huey Lewis は Thin Lizzy のリーダーでベーシスト・ヴォーカリストであった Phil Lynott から多くのことを学び、自らの糧とする。

後述するように Huey Lewis は多くの才能の発掘・人気向上に力を貸すことになるが、その姿勢は駆け出しの U2、The Boomtown Rats などに力を貸した Phil Lynott の姿勢に重なるところがある。

1978年、Clover 解散後 Huey Lewis はサンフランシスコに戻って「Huey Lewis & The American Express」というバンドを結成し、1979年には「Exo-Disco」というシングルをリリースするが、失敗に終わる。

1979年、Huey Lewis は失業中のミュージシャン達を集め、サンフランシスコにかつて存在した、「Uncle Charlie(アンクル・チャーリーズ)」という酒場で、後に The News のメンバーとなる、Johnny Colla,(saxophonist/guitarist )、Chris Hayes(guitarist)、Mario Cipollina(bassist)、Bill Gibson(drummer)、Sean Hopper(Huey Lewis と共に Clover で活動していた keyboardist)らとバー・バンドとして活動を始める。

そんな中、後にマネージャーとなる Bill Brown が彼らの才能を見出して、彼の力で Chrysalis Records との契約を結ぶ。

ただし、Chrysalis Records は、クレジットカード会社からの訴訟を懸念してバンド名に「The American Express」を加えることを好まず、バンド名を「Huey Lewis and the News」に変えてデビューする運びとなった。

▼ Huey Lewis & the News
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1980年後半、バンド名を冠した1stアルバム「Huey Lewis and the News」をリリースするが、商業的に失敗に終わる。

1982年、2ndアルバムである「Picture This」(邦題:「ベイエリアの風」)からシングルカットされた Clover のプロデューサーであった Mutt Lange 作曲の「Do You Believe in Love」がヒットし、ようやく Huey Lewis & the News は陽の目を見ることになる。

このシングルヒットにより、アルバムは the Billboard 200 album chart に35週連続でランクインし、最高第13位を記録した。

ただし、続く「Picture This」からのシングル「Hope You Love Me Like You Say You Do」と「Workin' for a Livin'」はさほど大きなヒットには至らなかった。

1983年、レコードレーベルが3rdスタジオアルバムである「Sports」のリリースを遅らせたことから、Huey Lewis & the News は振り出しに戻ってレコードの売り込みのためにバスに乗って小さな酒場を回ることになる。

「Sports」は最初アメリカでリリースされた際は第6位という振り出しであったが、バンドが頻繁にツアーを行ったことや一連のリリースシングルのミュージックビデオが MTV で盛んに放映されたおかげで徐々に人気を博し、1984年には第1位を獲得、1985年にはマルチプラチナレコードに認定される大成功を収めた。

このアルバムからシングルリリースされた4曲は Billboard Hot 100 のトップ10入りを果たし、うち「Heart and Soul」は第8位、「I Want a New Drug」、「The Heart of Rock & Roll」、「If This Is It」(邦題:「いつも夢見て」)の3曲は第6位を記録している。

アルバム「Sports」はアメリカだけで1千万枚以上を売り上げ、バンドは一躍スターの仲間入りを果たした。

また収録曲の「I Want a New Drug」が半年後に Ray Parker Jr.の「Ghostbusters」に盗用され、裁判沙汰になるというオマケもついてきた。

▼ Huey Lewis & the News
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1985年には彼らの楽曲である「The Power of Love」が大ヒット映画「Back to the Future」の主題歌に起用され全米1位の大ヒットを記録する。この映画にはバンドの「Back in Time」という楽曲も起用されている。

Huey Lewis も映画に脇役としてカメオ(いわゆるゲスト)出演しており、主人公の Marty McFly が学校の「Battle of the Bands(バンド合戦)」コンテストで「The Power of Love」をインストゥルメンタルのヘビーメタルヴァージョンで独奏したのに対して「分かった、もういい、止めろ、うるさ過ぎる、次のグループの番だ」とダメ出しの台詞を言うオーディションの審査員役を演じている。

こうして「The Power of Love」はアカデミー賞にノミネートされることとなった。

同1985年、Huey Lewis はアメリカのスーパースターが一堂に会した慈善プロジェクト「USA for Africa」の「We Are The World」に参加し、ブリッジ部分で Prince の代役としてリード・ボーカルを務める。

「The Power of Love」と映画「Back to the Future」の成功の後、Huey Lewis & the News は1986年に4枚目のスタジオアルバムとなる「Fore!」をリリースする。

「Fore!」は「Sports」の成功を引き継ぎ、the Billboard 200 において第1位を獲得する。

このアルバムからはナンバー1シングルとなる「Stuck with You」と「Jacob's Ladder」、また mainstream rock チャートでヒットした「Hip to Be Square」がシングルリリースされ、バンドの人気は絶頂を極める。

結果的に、このアルバムからは5曲の the Billboard Hot 100 トップ10入りシングルがリリースされ、トリプルプラチナディスクの認定を受けた。

苦労人で義理堅い Huey Lewis は、サンフランシスコ出身のベテラン・ファンク・バンドの Tower of Power のホーンセクションを1980年代から起用し、その復活に力を貸した(ただし1991年リリースの6thアルバム「Hard at Play」には彼らのホーンセクションは登場していない)。

またイギリスのロックミュージシャン Nick Lowe の「I Knew the Bride」をプロデュースしてアメリカでヒットさせている。1986年にデビュー曲「The Way It Is」の全米1位ヒットを放った Bruce Hornsby and the Range は、Huey Lewis が見つけ出した才能の一人だった。

1987年、ツアーを中心に活動。

1988年、5thアルバム「Small World」をリリースするが、Billboard アルバムチャート最高第11位とプラチナディスクのみと商業的には期待外れの結果となった。

このアルバムからトップ10入りシングルは、Billboard Pop Chart 第3位を記録した「Perfect World」の1曲のみとなっている。

1989年、Chrysalis Records から移籍。「Small World」以降はバンドの方向性を巡ってレコード会社と衝突することも多く、移籍を繰り返すことになり、バンドのラインアップは、その絶頂期からかなり変わることとなる。

1991年、EMI label からバンド初期のR&Bロックサウンドに回帰した6thアルバム「Hard at Play」をリリース。このアルバムからは「Couple Days Off」(第11位)と「It Hit Me Like a Hammer」(第21位)の2曲のヒットシングルがリリースされた。

このアルバムはゴールドディスクを獲得、現在の基準で100万枚のセールスを記録する。

その後 Elektra Records に移籍。1994年に1950年代から60年代のドゥーワップやロックをカヴァーした7thアルバム「Four Chords & Several Years Ago」をリリースする。

このアルバムリリース後の1995年にはベーシストの Mario Cipollina が脱退。John Pierce が2代目ベーシストを継ぐこととなる。

また、1994年には1980年代から共に活動してきたバンドのホーンセクション「The Tower of Power」も活動を終えることとなった。このうちホーンプレイヤーの Marvin McFadden、Ron Stallings、Rob Sudduth の3名は引き続きバンドに加わることとなる。

1997年、ベストアルバム「Time Flies」をリリース。

2000年、The News のギタリスト Chris Hayes が家族と過ごす時間を優先するという理由で脱退(ただし2001年リリースの8thアルバム「Plan B」には参加)。ギターは2代目の Stef Burns が担当することになる。

2004年にはバンド25周年記念としてライブアルバム「Live at 25」をカリフォルニア州チコにあるシエラネヴァダ醸造会社で録音する。

2006年8月、元ベーシストの Mario Cipollina が強盗と覚醒剤所持の疑いで逮捕されたが、裁判が終了し、2007年8月21日には、復活報告を兼ねて、Huey Lewis and the News のライブにゲスト出演する。(Mario Cipollina はメンバー脱退の1年後の1996年にも覚醒剤所持で逮捕されたが、不起訴処分だった)。

2008年、コメディ映画「Pineapple Express」(邦題:「スモーキング・ハイ」)のエンドクレジットで流れるテーマ曲をレコーディング。この楽曲は映画のサウンドトラックに収録される。

2009年4月13日、サックス奏者Ron Stallingsが、3年間、闘病していた多発性骨髄腫により死去。

2010年にはスタジオに戻り、10年近くぶりに新生 Huey Lewis & the News としてレコーディングを行い、Stax Records から9thアルバム「Soulsville」をリリースする。

2010年7月7日、Johnnie Bamont がバリトン&テナーサックス担当として、正式メンバーとなる。これによりバリトンサックス兼任だった Rob Sudduth は、テナーサックス専門となった。

Huey Lewis & the News は、メジャー・レーベル以外からアルバムをリリースすることもあったが、現在も活動を続けている。

残念ながらストレートなアメリカン・ロックの退潮により彼らの業績に対する現在の評価は非常に低い。ヒットメーカーとしての印象が強すぎたゆえに音楽性が誤解されている部分も大きいだろう。

(出典:「Huey Lewis and the News」(25 March 2015 14:06 UTC) 『Wikipedia英語版』)

▼ 近年のHuey Lewis & the News
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■ 現在メンバー

◆ Huey Lewis(1950年7月5日生):lead vocals・harmonica (1979-)
◆ Sean Hopper(1953年3月31日生):keyboards・backing vocals (1979-)
◆ Bill Gibson(1951年11月13日生):drums・percussion・backing vocals (1979-)
◆ Johnny Colla(1952年7月2日生):rhythm guitar, saxophone, backing vocals (1979-)
◆ Stef Burns: lead guitar, backing vocals (2001-)
◆ John Pierce: bass (1995-)
AKA 'The Sports Section':
◆ Marvin McFadden: trumpet, percussion, backing vocals (1994-)
◆ Rob Sudduth: saxophone, backing vocals (1994-)
◆ Johnnie Bamont: saxophones (2009-)

■ 過去メンバー

◆ Mario Cipollina(1954年11月10日生):bass (1979-1995)
◆ Chris Hayes(1957年11月24日生):lead guitar, backing vocals (1979-2001)
◆ Ron Stallings(2009年4月13日死去):saxophone (1994-2009)

▼ Huey Lewis & the News のメンバー
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古今東西を問わず、グループ名にヴォーカルの個人名を入れるバンドは珍しくないが、そうしたバンドの場合、ヴォーカルのワンマンバンドであることがほとんどである。

今回紹介する Huey Lewis & The News も御多分にも漏れず Huey Lewis のワンマンという印象が強いバンドであるが、そのインパクトあるいかつい顔立ちも含めて Huey Lewis の個性があまりに強烈なため、バンドである The News のメンバーについてはほとんど印象に残らないほど影が薄い存在となってしまっている。

そんな Huey Lewis & The News は言わずと知れたアメリカを代表するロックグループであり、1980年代後半には日本でも大変人気を博したことで知られているが、彼らが日本でも広く知られることになったのは、何といっても 年上映の大ヒット映画「Back to The Future」の挿入歌として彼らの楽曲である「Power Of Love」が使用されたことによるところが大きい。

▼「Power Of Love」
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非常に軽快なテンポでノリが良い「Power Of Love」は、ハリウッド映画全盛期を象徴する映画「Back to The Future」のエンターテイメントな世界観と見事にマッチしてワールドワイドに大ヒットを記録した楽曲であり、そのポップでノリのよいサウンドは、映画の持つハリウッドの煌びやかなイメージそのままに、アメリカの華やかさを感じさせる Huey Lewis & The News を代表する一曲である。

この楽曲を収録(ただし、ヨーロッパと日本リリース盤のみ収録)した1986年リリースの4thアルバム「Fore!」はもちろん大ヒットすることになるのだが、そのヒットの土壌を作ったのが今回紹介する3rdアルバム「Sports」である。

「Sports」は Billboard Hot 100 においてアルバムチャート第1位に輝いた Huey Lewis & The News 初のヒットアルバムであり、全体にわたってノリの良い陽気なアメリカンロックンロールが印象的で、カントリーミュージックやブルースなどのエッセンスも取り込んだ古き良き時代のアメリカを感じさせる郷愁的なメロディーの楽曲も多く、実に陽気でパワフルなサウンドを提供してくれるアルバムであり、日本でも10万枚を売り上げるヒットとなった。

特に Huey Lwiss & The News の十八番でもあるポップでパワフルなロックンロールは、これぞアメリカンロックの醍醐味といえるようなエンターテイメント性を持っており、ヴォーカルである Huey Lewis の西部の田舎の人懐っこいオヤジ的なキャラクターも手伝って、アメリカを代表するロックンロールグループとしての格の違いを存分に見せ付ける内容となっている。

そんなアルバムの中でも最も印象的なのが、Huey Lewis のハスキーヴォイスも全開なリードチューン「If This Is It」(邦題:「いつも夢見て」)である。

ミディアムテンポの実に温かみのあるポップテイストなロックミュージックで、ミュージックビデオも大変コミカルで個性的であり、歌詞も切なくて収録曲の中でも最も Huey Lwiss & The News らしさが出た一番お気に入りの楽曲だ。

「いつも夢見て」という邦題が付くほど日本でもヒットした楽曲であり、この「If This Is It」を聴いて Huey Lewis & The News のファンになった方も多いのではないだろうか。

一方、「I Want a New Drug」は盗作問題で有名になってしまった楽曲であるが、こちらも非常にコミカルなリズムも印象的なロックミュージックであり、チャート第6位というヒットも頷けるポップロックチューンである。

チャートインの成績で見ると、3rdアルバムである「Sports」は4thアルバム「Fore!」に次ぐヒットとなるが、個人的には「Sports」の方がアルバム全体に上り調子の勢いが感じられてお気に入りのアルバムとなっている。

古き良き時代のアメリカを感じたいならぜひこの「Sports」を聴いていただきたい、そんなアルバムである。

▼ Huey Lewis & the News
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■ アルバムリリースノート
本作は、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの人気を決定づけたサード・アルバム(1983年作品)。「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」や「ハート・オブ・ロックン・ロール」などヒット・ナンバーが満載。- Amazon

全米アルバム・チャート1位、マイケル・ジャクソンの『スリラー』に次ぎ1984年年間アルバム・チャートの2位、全世界で1000万枚を超えるセールスを記録! - Amazon

野球の奨学金で大学に進学したというヒューイらしいタイトルの、83年のサードである。初の全米ナンバー1作品となり、上り調子にあった彼らのポジションを決定的なものにした。「The Heart of Rock & Roll」などのトップ10シングルを5つも生み、アメリカだけで700万枚のセールスを記録した。この時点ではまだドメスティックなレベルの人気であったことは否めないが、何となくユーモラスでホットな彼らのロックが、全世界レベルになるのはそう遠い話ではなかった。- Amazon

▼ Huey Lewis & the News
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Huey Lewis and the News」「Sports (Huey Lewis and the News album)」を素材として二次利用しています。


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