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2020-05

Eighth Wonder 「Fearless」

j0155■ アルバムデータ
タイトル:Fearless
アーティスト:Eighth Wonder
リリース:1988年6月24日
レーベル:CBS Records

アルバム総評価:96 
crown01《名音堂 Gold Disc 認定》


■ 曲目リスト
  №  曲          名評      価  MV  
01  Cross My Heart  ★★★★★  youtube02
02  When the Phone Stops Ringing          ★★★★★youtube02
03  Baby Baby★★★★★youtube02
04  Will You Remember?★★★★★youtube02
05  Wild Love★★★★☆ 
06  I'm Not Scared★★★★★youtube02
07  Use Me★★★★★ 
08  Anything At All★★★★★ 
09  My Baby's Heartbeat★★★★★ 
10  The Dress★★★★☆ 
11  Stay With Me (bonus track)★★★★★youtube02


■ 講評
今回紹介するアルバム「Fearless」(邦題:「クロス・マイ・ハート」)は、イギリスの4人組 POP グループである Eighth Wonder が1988年に CBS Records からリリースしたデビューアルバムである。

▼「Fearless」
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▼「Fearless」ジャケット裏面
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Eighth Wonder は「Fearless」以外にも1987年にミニアルバム「Brilliant Dreams」をリリースしているが、こちらは日本限定リリースとなっているため、「Fearless」は本国イギリスでリリースされたデビューアルバムにして唯一のアルバムとなっている。

また「Fearless」には、1985年リリースの「Stay With Me」を筆頭に、1987年リリースの「Will You Remember?」、「When The Phone Stops Ringing」、1988年リリースの Eighth Wonder 最大のヒット曲としても知られている Pet Shop Boys 作曲・プロデュースの「I'm Not Scared」、「Cross My Heart」、「Baby Baby」の計6枚のシングル曲が収録されており、全体として非常にアップテンポな楽曲で構成された充実度の高いベスト盤的なアルバムとなっている。

なお「Stay With Me」はアルバム「Brilliant Dreams」に収録されており、「Fearless」にはボーナストラックとして収録されている。

▼「Stay With Me」1st Single
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▼「Will You Remember?」3nd Single
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▼「When The Phone Stops Ringing」4rd Single
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▼「I'm Not Scared」5th Single
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▼「Cross My Heart」6th Single
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▼「Baby Baby」7th Single
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アルバム自体は UK Albums Chart 最高第47位を、日本のオリコン洋楽アルバムチャート最高第8位を記録している。

一方収録曲を見ると、1stシングル「Stay With Me」は UK Single Chart 第65位と本国イギリスではマイナーヒットに終わったが、日本ではフジテレビのキャンペーンソングに使われるなど、オリコン洋楽シングルチャートで第1位を獲得するとともに、イタリアの Federazione Industria Musicale Italiana Shingle Chart でも第4位を記録するなど、日本とイタリアでは大ヒットした。

こうした傾向はその後リリースされたシングルも同様で、3ndシングル「Will You Remember?」は UK Single Chart 第83位、Oricon Single Chart 第1位を、4rdシングル曲「When The Phone Stops Ringing」(邦題:「浮気なテディ・ボーイ」ノエビア化粧品のCMソング)は Oricon Single Chart 第1位を記録し、5thシングル曲「I'm Not Scared」(邦題:「モンマルトルの森」)にしてようやく UK Single Chart においてグループ最高位となる第7位を記録する。

続く6thシングル曲「Cross My Heart」は UK Single Chart 第13位、Oricon Single Chart 第42位を記録し、この曲でアメリカの Billboard Hot 100 Single Chart 第56位を、7thシングル曲「Baby Baby」で UK Single Chart 第65位、Oricon Single Chart 第2位、Billboard Hot 100 Single Chart 第84位を記録している。

このように Eighth Wonder は、総じて本国イギリスとアメリカではマイナーヒットに止まる一方で、日本とイタリアにおいては大ヒットを記録した特異なグループであった。

(出典:「Fearless (Eighth Wonder album)」(21 March 2013 03:03 UTC) 『Wikipedia英語版』)

▼ 6人の頃の初期の Eighth Wonder
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Eighth Wonder(エイス・ワンダー)はイギリスのポップバンドである。

1983年に Jamie Kensit が当時14歳の実妹 Patsy Kensit(パッツィ・ケンジット、本名:Patricia Jude Frances Kensit、1968年3月4日生)をリードシンガーに起用した「Spice」というバンドが基となっている。

「Spice」に加わる前の Jamie Kensit は、幼少の頃から子役として雑誌やCMに出演しており、1972年、「For the Love of Ada」で映画デビュー。 その後「華麗なるギャツビー」、エリザベス・テーラー主演のミュージカル映画「青い鳥」のミチル役やハリソン・フォードの「ハノーバー・ストリート」などにも出演している子役であった。

紅一点 Patsy Kensit が加入したことにより、「Spice」は Jamie Kensit(guitar)、Patsy Kensit(vocal)、Geoff Beauchamp(guitar)、Lawrence Lewis(bass)、Jake Walters(drums)、Nigel Davis(percussion)の6人構成のバンドとなる。

1983年秋にライブデビューを果たし、1984年にはレコードレーベルへ売り込むためライブハウス等を中心に演奏活動を行う。

1984年末、Nigel Davis が「Slipstream」と言うバンドを始めるために脱退し、代わりにキーボード奏者として Alex Godson が加入。

この機にバンド名を「Eighth Wonder」に改名し、Patsy Kensit がバンドの楽曲を作曲するようになる。

1984年11月、ロンドンのウィンブルドンで Eighth Wonder として初ライブを行い、これを皮切りにいくつものライブハウスで演奏を行う。

そのうちの一つが Palace Films の共同オーナーである Steve Wooley の目に留まり、映画・ドキュメンタリー・ミュージックビデオ監督である Julien Temple からのオファーにより、Patsy Kensit は1986年のミュージカル映画「Absolute Beginners」(邦題:「ビギナーズ」)の「Crepe Suzette」役で出演する機会を得る。合わせて Eighth Wonder としても、この映画のサウンドトラックに「Having It All」という曲を提供することとなった。

なお、この映画は David Bowie も出演したことで話題となった。

▼ Patsy Kensit(Vocal)
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1985年4月、Eighth Wonder は CBS Records と契約し、Patsy Kensit の映画「Absolute Beginners」の撮影と並行してロンドンでレコーディングを開始する。

1985年10月、映画の完成とともに Eighth Wonder の1stシングル「Stay With Me」がリリースされメジャーデビューを果たす。本国イギリスでは UK Singles Chart 第65位止まりであったが、日本でチャート第1位を獲得、イタリアでも第4位を記録し成功を収める。

間もなく Lawrence Lewis(bass) と Jake Walters(drums) が脱退しメンバーは4人となる。これにより Eighth Wonder はドラムにドラムマシーンを、ベース音にはキーボードを使って演奏することとなった。

1986年8月、ロサンゼルスにおいて Blondie のプロデュースでも知られる Mike Chapman のプロデュースにより、デビューアルバムとなる「Fearless」用の新曲のレコーディングを行う。

さらに、Eurythmics のギタリストである Dave Stewart(結果的に曲は使われなかった)、Cyndi Lauper の「True Colors」や Whitney Houston の「So Emotiona」、Madonna の「Like a Virgin」など数々のヒット曲の作曲で知られる Billy Steinberg & Tom Kelly など、多くの作曲家から楽曲提供の申し出を受ける。

1987年2月、Mike Chapman がプロデュースした3ndシングル「Will You Remember?」がイギリスでリリースされるが、第83位止まりとなる。その一方でイタリアでは第9位と Top 10 入りを果たし、日本でも第二弾シングルとしてリリースされ、第1位を獲得する成功を収めている。

また日本では、Mike Chapman がプロデュースし、Holly Knight と長期にわたり Elton John と共同制作を行っていた Bernie Taupin の二人が作曲した4rdシングル「When The Phone Stops Ringing」がチャート第1位を獲得し、イタリアでも第26位に入るヒットとなった。

このように Eighth Wonder のシングルは、日本とイタリアでヒットするという形で成功を収める。

1stアルバム制作中にキーボードの Alex Godson が脱退。代わりにドラマーの Steve Grantley が加入。

この時点でバンドの最終メンバーとなる Patsy Kensit(vocal)、Jamie Kensit(guitar)、Geoff Beauchamp(guitar)、Steve Grantley(drums)の4人となった。

■ 最終メンバー

◆ Patsy Kensit(vocal)(写真:中央左)
◆ Jamie Kensit(guitar)(写真:左)
◆ Geoff Beauchamp(guitar)(写真:右)
◆ Steve Grantley(drums)(写真:中央右)

▼ Eighth Wonder のメンバー
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1988年、ヨーロッパリリース第二弾シングルとなる5thシングル「I'm Not Scared」は、Pet Shop Boys とオーディオエンジニア、プロデューサー、リミキサーである Phil Harding が共同プロデュース・作曲した楽曲としてメディア等でも大々的に取り上げられ、イタリアで第1位、スイスとポルトガルで第2位、スペインで第3位、ギリシャで第4位、ドイツで第5位、イギリスで第7位、フランスで第8位、オーストリアで第20位とヨーロッパのほとんどの国において Top 10 入りする大ヒットとなった。

こうしたヒットを受け、楽曲を作曲・プロデュースした Pet Shop Boys は、同年リリースの自身のアルバム「Introspective」に Pet Shop Boys ヴァージョンの「I'm Not Scared」を収録している。

1988年5月、更にサウンドエンジニア、ミキサー、プロデューサーである Pete Hammond プロデュースによる6thシングル「Cross My Heart」をリリースし、スイスで第6位、イタリアで第10位、イギリスとフランスで第13位、アメリカで第56位と「I'm Not Scared」と同様にヒットを記録した。

1988年7月、1stアルバム「Fearless」をリリースし、10月までに全世界で約50万枚の売上げを達成する。

しかしながら、次にリリースされた同じく Pete Hammond プロデュースによる7thシングル「Baby Baby」は、UK Singles Chart 第65位止まりとなる。

その後、1989年に Richard James Burgess がプロデュースした8thシングル「Use Me」が日本のオリコン洋楽シングルチャートで第3位を記録し、バンドとして盛り返しの兆しを見せるが、間もなく Patsy Kensit が女優としてのキャリアを優先させたいとの希望でバンドは実質上解散状態となり、現在に至っている。

その後、Patsy Kensit は映画「Lethal Weapon 2」(邦題:「リーサル・ウェポン2/炎の約束」)に出演し、ハリウッドに進出、世界的な女優として活躍が期待されるが、それ以降ヒット作品に恵まれていない。

現在は、本国イギリスに戻り、テレビのコメディー番組やドラマなどに出演し活躍している。

(出典:「fearless」(30 January 2015 00:05 UTC) 『Wikipedia英語版』)

▼ Eighth Wonder
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このアルバム「Fearless」を聴いて誰もがまず頭に思い浮かべるのは、恐らく Madonnna ではないだろうか。

Eighth Wonder のヴォーカル Patsy Kensit の歌声が似ていることはある意味仕方ないにしても、そのサウンドは確信犯と思われるほど Madonnna のサウンドを意識して制作されたという印象が強い。

敢えて違いを指摘するのであれば、非常に微妙ではあるがこの頃の Madonna の楽曲がアメリカンポップテイストだったのに対して Eighth Wonder の楽曲はブリティッシュポップテイストであることぐらいであろうか。

Eighth Wonder がアルバム「Fearless」をリリースした1988年は、Madonna が1984年に2ndアルバム「Like a Virgin」、1986年に3rdアルバム「True Blue」をリリースして世界のミュージックシーンを席捲していた時期であり、日本を含め Madonna ライクなミュージシャンが数多く生まれた時代でもあったため、そうした印象を持たれることも致し方ないことかもしれない。

まあ「Fearless」収録曲の「Use Me」などは、Madonna の「Like a Virgin」を作曲した Billy Steinberg & Tom Kelly が作曲したものであり、曲調が似てしまうのも当然と言えば当然ではあるが・・・。

このようにサウンドのイメージが Madonnna に似すぎたことが災いしたのであろうか、本国イギリスとアメリカでの Eighth Wonder の人気は芳しくなかったが、ヴォーカルである Patsy Kensit の日本人好みのキュートなルックスと歌声もあって、日本においては「Stay With Me」や「Cross My Heart」という大ヒット曲にも恵まれ、80年代の洋楽ファンの記憶に残るグループとなった。

特にバンドの紅一点 Patsy Kensit は女優としても活躍しており、日本でもヒットした映画「リーサル・ウェポン2/炎の約束」の主演女優として出演していたこともあって、顔だけは御存知の方も多いかもしれない。

▼ 映画「リーサル・ウェポン2/炎の約束」から
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日本では「MTV」などのPV番組が続々放送を開始した時期とも重なり、PVで超ミニスカートを着用して歌う Patsy Kensit の抜群のスタイルとワイルドな瞳が非常に魅力的で、そのアイドル顔負けのキュートなルックスで多くの男性ファンを虜にした。

もちろんサウンド面のクオリティーも非常に高く、日本人好みのキャッチーでアップテンポなポップメロディーで構成されたベスト盤的アルバムとなっており、個人的にも相当気に入っていて聴き込んだアルバムである。

そんな粒揃いの収録曲の中でも、80'当時ハマった「Stay With Me」、「Cross My Heart」、「Baby Baby」といったディスコティックな楽曲は、Patsy Kensit のキュートな魅力が弾けるポップナンバーであり、とても30年近くも前の楽曲とは思えないほど良質なダンスミュージックである。

アルバム全体にポップ感溢れる耳障りの良いナンバー揃いで、世界に先駆け日本で大ヒットしたことも頷けるデビューアルバムに相応しいクオリティーを持ったアルバムである。

Eighth Wonder は、残念ながら Patsy Kensit が女優としてのキャリアを優先させたいとの意志が強く、実質的に解散状態であるが、できればもっとアルバムをリリースしてほしかった Patsy Kensit の魅力そのままのキュートでポップなダンスミュージックを聴かせてくれるグループであった。

Eighth Wonder のアルバム「Fearless」は、今のミュージックシーンでも十分通用する80年代の隠れた名ポップアルバムと言えるだろう。

▼ Patsy Kensit
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▼ 近年の Patsy Kensit 随分変わってしまった…
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ちなみに Patsy Kensit は恋多き女性として有名で、結婚・離婚を4度も繰り返している。

1988年から1991年まで Big Audio Dynamite のキーボード奏者 Dan Donovan、1992年から1996年まで Simple Minds のリードシンガー Jim Kerr、1997年から2000年は Oasis のリードボーカリスト Liam Gallagher と結婚・離婚を繰り返したが、3人ともバンドマンであるところは彼女の好みであろうか。

Jim Kerr と Liam Gallagher の間にはそれぞれ1子ずつ儲け、2009年4月に DJ の Jeremy Healy と4度目の結婚をしたが、こちらも2010年2月に離別しているとのことである。参考までに・・・。

▼ Eighth Wonder
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Eighth Wonder」「Fearless (Eighth Wonder album)」を素材として二次利用しています。


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Author:香山蔵之介
名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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