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2020-05

Stacey Q 「Better Than Heaven」

j0132■ アルバムデータ
タイトル:Better Than Heaven
アーティスト:Stacey Q
リリース:1986年10月17日
レーベル:Atlantic Records

アルバム総評価:90


■ 曲目リスト
  №  曲          名評     価  MV  
01  Two Of Hearts
  (extended album version)          
  ★★★★★  youtube02
02  We Connect★★★★★youtube02
03  Insecurity★★★★★ 
04  Better Than Heaven★★★☆☆ 
05  Don't Let Me Down★★★★☆ 
06  Music Out Of Bounds★★★★★ 
07  Love Or Desire★★★★★ 
08  Don't Break My Heart★★★★★ 
09  He Doesn't Understand★★★☆☆
10  Dancing Nowhere★★★★★


■ 講評
今回紹介するアルバム「Better Than Heaven」は、Stacey Q が1986年に Atlantic Records からリリースした1stスタジオ・アルバムである。

Stacey Q の楽曲で最も知られているシングル曲がこのアルバムにも収録されている1986年にリリースされた「Two of Hearts」である。この曲は Billboard Hot 100 の第3位、Hot Dance Club Songs chart でも第4位を記録しており、ワールドワイドにトップ10にチャートインした大ヒット曲である。

▼ Stacey Q
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Stacey Q(本名:Stacey Lynn Swain、1958年11月30日生)はアメリカのポップシンガー、ソングライター、ダンサー、女優である。

1959年11月30日、カリフォルニア州フラートンで生まれたStaceyは、本名をStacey Lynn Swain(ステイシー・リン・スウェイン)という。なお、Stacey Q はニックネームから取ったステージネームである。

5歳からクラシック・バレエを学び、1969年11歳の時にカリフォルニア州アナヘイムで慈善興業を行うローカルカンパニーである the Dance Theater of Orange County(オレンジ・カウンティ・ダンス劇団)の最年少メンバーとなり、バレエとフラメンコを学ぶ。

1976年高校を卒業後、アメリカの著名なサーカスである the Ringling Brothers and Barnum & Bailey Circus に加わり、ダンサーやショウガール、象乗りを務める。

その後1981年に Berlin や Social Distortion といったバンドのレコーディングを主催した Casbah Recording Studio の所有者である Jon St. James を紹介され音楽業界に転身する。

Jon St. James は、シンセポップグループ「Q」(映画「007」シリーズのキャラクターの名前から名付けたもの)でギターを担当しており、Stacey は当初このバンドの4曲入りの EP のアシスタントプロデューサーとして働いていたが、収録曲の1曲目である「Sushi」という楽曲のヴォーカリストとして起用され、これがきっかけとなって Jon St. James(g)、Dan Van Patten、John Van Tongeren(vocoder・synthesizer)の3人から構成される「Q」のリードシンガーとなる。

1982年、新たに Karl Moet(dr)とRich West(synth)の2名がメンバーとして加わったが、著名音楽プロデューサである Quincy Jones のあだ名が「Q」として広く使用されていたため著作権上の問題からバンド名の変更を余儀なくされ、「SSQ」とバンド名をリネームすることになる。

1983年、SSQ は Enigma Records からデビューアルバム「Playback」をリリースする。

1985年、Stacey は独立系レーベルである Spot Records とレコーディングの契約を結び、あだ名から取った「Stacey Q」というソロ活動用の名前を使ってデビューシングル「Shy Girl」をリリースする。

▼ Stacey Q
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同年、SSQ としてもホラー映画「The Return of the Living Dead(邦題:「バタリアン」)」のサントラに2曲楽曲を提供し、一部に熱狂的なファンを生み出している。

また、Stacey は「Two of Hearts」の初期ヴァージョンを収録したカセット形式のアルバム「Stacey Q」を限定リリースする。

こうした Stacey の人気に目をつけた Atlantic Records は、1986年Staceyとソロ契約を結ぶ。なお、Jon St. James はマネージャーとして、また SSQ のメンバーもバックアップミュージシャンとして契約を結んでいる。

契約後三週間という短期間で1stアルバム「Better Than Heaven」をレコーディングする。

収録曲であるアルバムタイトルと同名の「Better Than Heaven」はBerlinにより共作、「He Doesn't Understand」はYESのJon Andersonにより作曲、また「We Connect」は Utopia の Willie Wilcox により作曲されるなど、ロック界の大御所が参加した豪華なアルバムとなっている。

リードシングルである「Two Of Hearts」は、Billboard Hot 100 の第3位を記録し、数か国でトップ10入りを果たしている。また、アルバム「Better Than Heaven」は US album chart の第59位を記録し、ゴールド・ディスクを獲得する大ヒットとなった。

▼「Two Of Hearts」2ndシングル
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▼「Two Of Hearts」日本ヴァージョン
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このアルバムからは「We Connect」(U.S.chart 第35位・U.S.Hot Dance chart 第14位)、「Insecurity」(U.S.Hot Dance chart 第14位)、「Music Out Of Bounds」(U.S.Hot Dance chart 第19位)がシングル・カットされている。

▼「We Connect」3rdシングル
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▼「Insecurity」4thシングル
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▼「Music Out Of Bounds」5thシングル
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さらに Stacey は、当時の人気ファミリー・ドラマ「The Facts of Life」に歌手 Cinnamon(シナモン)役としてゲスト出演し「Two of Hearts」と「We Connect」を披露している。「The Facts of Life」は当時視聴率低迷に苦しんでいたが、Stacey が出演した2本のエピソードはシーズン最高の視聴率をマークし、番組のプロデューサーは Cinnamon を主人公にしたスピン・オフ・シリーズや彼女をモデルにしたバービー・ドールの発売なども計画していたという。しかし、音楽活動に専念させたいというレコード会社の意向から、これらの計画は実現することがなかった。

1988年には2ndアルバム「Hard Machine」をリリース。この時、Stacey はパンクロックの影響受けて髪の色をブロンドから赤色に変えている。このアルバムでは St. James 以外のプロデューサたちも参加したことから、結果として音楽の方向性が変わってしまい、アルバム自体は Billboard Hot 100 圏外の第115位とセールス的にも振るわなかった。

また、シングルリリースされた「Don't Make A Fool Of Yourself」はテレビドラマ「Full House」の中でも使用されたが、こちらも US Hot 100 の最高第66位に止まった。ちなみに「The River」と「Another Chance」の2曲は、自身も出演したカルトアクション映画「One Man Force」に使用されている。

1989年、Atlantic Records 最後となる3rdアルバム「Nights Like This」をリリースする。このアルバムリリース後、SSQ は解散となった。

アルバムと同名の「Nights Like This」には The Weather Girls が、また2枚目のシングルカット曲「Heartbeat」には The Eagles の Timothy B. Schmit がそれぞれバックヴォーカルとして参加しているが、1枚目のシングルカット曲「Give You All My Love」が Hot Dance Music/Club Play chart 100 で第40位、「Heartbeat」がマイナーなアダルトコンテンポラリー系のラジオヒットを記録したに止まり、アルバム自体はチャート・インすらできなかった。

1995年、独立系レーベルの Thump Records から過去の楽曲を収録したコンピレーションアルバム「Stacey Q's Greatest Hits」をリリースする。収録曲のほとんどはオリジナル曲のモダン・リミックス又は再編集された楽曲となっている。

1990年代中頃、チベットへ旅行し、そこで修道士の舞踏や音楽に触発される。その後実際にネパールに住み、仏教徒のラマ僧と修道院で勉強し、チベット仏教の祭祀で演じられる古代の仮面舞踏の訓練を受けた。

帰国後、1997年にアコースティック・アルバム「Boomerang」をリリースする。アルバムはネパールや仏教への改宗の経験を反映したよりフォーク色の強い内容となっており、Janis Ianの楽曲をカヴァーした「Tenderness」はジャマイカのヒット・チャートで第5位を記録したが、セールス的には厳しい状況であった。

以降、様々な音楽や女優活動を展開しており、2000年にゲイをテーマにした芸術映像「Citizens of Perpetual Indulgence」に出演したり、2003年に放送された日本アニメ「Stratos 4」の英語版で菊原香鈴(Kikuhara Karin)の吹替えを行っている。

また、Shawn Winstian と Shane Condo の二人の作曲家が設立したレーベル Hydra Productions の最初のアルバム「Liquid」にゲストヴォーカルの一人として参加しており、この機に Hydra Productions と契約、2009年には12年ぶりとなるソロシングル「Trip」をリリースした。

2010年には SSQ 時代からの盟友 Jon St. James をプロデューサーに迎え、現代的なハウスエレクトロサウンドを追及したソロとして13年ぶり、通算6枚目となるスタジオ・アルバム「Color Me Cinnamon」をリリースしている。

現在も様々な音楽祭などに参加するなど音楽活動を継続している。

(出典:「Stacey Q」(24 December 2014 17:58 UTC) 『Wikipedia英語版』)

▼ Stacey Q
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今回紹介するアルバム「Better Than Heaven」がリリースされた1986年と言えば、世はまさにバブル景気の始まりの時期にあたり、ディスコでもユーロビートがヘビープレイされていた時代である。

そんな中現れたのが、80年代のディスコ・シーンを語る上で外すことができないシンガーStacey Qである。

1986年はMadonnaが「Like a Virgin」に続くスタジオアルバム「True Blue」をリリースして世界のミュージックシーンを席巻していた時代であり、当時日本でも本田美奈子やREBECCAのNOKKOなど「和製マドンナ」と比喩された Madonna ライクな女性ミュージシャンが数多く現れた時期でもあったが、現在では Stacey Q も Madonna を意識したシンガーの一人として捉えられている。

ただ、個人的には当時は Madonna ライクという認識は全くなく、超セクシーなユーロビート界の新星が現れたという印象の方が強かった気がする。

その印象を決定付けたのがアルバム収録曲「Two of Hearts」である。

「a a a a I need I Need You∞」というキレの良いディレイエフェクトのイントロは、ハイエナジーサウンドが全盛の当時のユーロビートシーンにおいても実に強烈なインパクトがあり、またそのキュートな容姿と甘ったるいセクシーヴォイスは、ユーロビート界でも稀有な存在であった。

印象だけでいえばユーロビート界のキュートな子猫ちゃんとでもいったところであるが、超個性的という意味でStacey Qの登場は衝撃的であったと言えよう。

特に「Two of Hearts」は当時のDiscoでもヘヴィーローテーションされており、この曲で踊った方も多いと思うが、前述のとおり、アメリカではMadonnna全盛の時代にあって Billboard Hot 100 の第3位を記録したことは驚くべきことであり、その事実がアメリカでも Madonnna とは別物として捉えられていたことを裏付ける証しと言えるのではないだろうか。

アルバムには他にも Prince や Sheila E. の楽曲を彷彿とさせるさせるダンス・チューン「We connect」や「Love or desire」が収録されている一方で、「Better Than Heaven」や「Don't Let Me Down」などポップテイストな楽曲も収録されており、全体としてはユーロビート系ダンス・アルバムと言うよりはむしろエレクトロポップ系アルバムという印象が強くなっている。

今改めてこのアルバムを聴いてみると、確かにStaceyの声や曲調が Madonnna ライクに聴こえなくもない。ただ、そうした雑念を除けばダンサブルなエレクトロポップの非常に聴きやすいアルバムとなっている。

このアルバムがヒットした後、Stacey Q の人気は急速に失速することになるのだが、個人的には2ndアルバム「Hard Machine」もなかなかの出来栄えと思っている。2010年にはニューアルバムもリリースしたとのことである。ぜひ復活を遂げてほしいものである。

▼ Stacey Q
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Stacey Q」を素材として二次利用しています。


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名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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