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2020-05

Ray Kennedy 「Ray Kennedy」

j0130■ アルバムデータ
タイトル:Ray Kennedy
アーティスト:Ray Kennedy
リリース:1980年
レーベル:ARC/CBS

アルバム総評価:91


■ 曲目リスト
  №  曲          名評     価  MV  
01  It Never Crossed My Mind  ★★★★★   
02  Isn't It Time?★★★★☆ 
03  Just For The Moment★★★★★youtube02
04  Can't Seem To Find The Time          ★★★★★ 
05  My Everlasting Love★★★★★youtube02
06  You Oughta Know By Now★★★★★youtube02
07  Sail On Sailor★★★☆☆ 
08  Starlight★★★★☆ 
09  Let Me Sing You A Love Letter★★★★★



■ 講評
今回紹介するアルバム「Ray Kennedy」は、Ray Kennedy が1980年に ARC/CBS からリリースした Ray Kennedy のソロとしては2枚目にして最後となるスタジオアルバムである。リリース当時の邦題は、ジャケットのイメージからであろうか「ロンリー・ガイ」であった。

Ray Kennedy(Raymond Louis Kennedy、1946年11月26日生-2014年2月16日没)はアメリカ、フィラデルフィア出身のシンガーソングライター、プロデューサーである。後に同名のカントリーシンガーがデビューしたため、レイモンド・ルイス・ケネディと表記されることもある。

▼ Ray Kennedy
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幼年期からジャズを聴き始め、9才でサックスを独学で始める。

1963年には、活動拠点をニューヨークに移し、Jon Misland と Jon and Ray というグループを組んで Atlantic Records と契約しレコーディングも行ったが、結局発売には至らなかった。

1965年には、当時まだ無名であった後にアメリカの作曲チーム Gamble and Huff として知られる Kenneth Gamble のプロジェクトに参加し、ヴォーカリストとして1stシングルとなる「Number 5 Gemini」を Guyden Records においてレコーディングした。また同年、ジャズ界では数少ないバリトン・サックス奏者でありピアニストしても知られる Gerry Mulligan と共演する機会にも恵まれる。

1966年には「Group Therapy」という別のバンドを組み、1968年にロス・アンジェルスに活動拠点を移すまで2枚のアルバムをレコーディングする。

1970年には Cream Records からアルバム「Raymond Louis Kennedy」でソロデビューしたが、不発に終わる。

1976年には Geffen Records の創設者であり映画会社 DreamWorks の創設者の一人でもある David Geffen に誘われ、Carmine Appice(drums)とBarry Goldberg(keyboard)、Mike Bloomfield(guitar)、Rick Grech(bass)らとロックバンド KGB を結成。バンドの名称の由来は、Kennedy、Goldberg、Bloomfield の頭文字をとったものだった。

しかし、メインメンバーの Mike Bloomfield がすぐに脱退するなどメンバーチェンジが激しく、MCA レコードからアルバムが2枚リリースされるにとどまった。

1980年には、2回目となる自身の名前をタイトルとしたソロアルバム「Ray Kennedy」(邦題:ロンリー・ガイ)をリリースする。このアルバム制作には、今や超大物音楽プロデューサーとして知られる David Foster や TOTO のメンバーが参加している。

アルバムには、マイナーヒットしたシングル曲「Just for the Moment」(邦題:「風のモーメント」)が収録されているが、この曲は、Ray Kennedy 自身の名前で Billboard Hot 100 にチャートインした唯一のヒット曲となっている。

▼「Just for the Moment」
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▼「風のモーメント」日本リリース盤
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また、日本ではシングル曲「You Oughta Know By Now」(邦題はアルバムと同じ「ロンリー・ガイ」)がカルピスの清涼飲料水「B&L」の CM ソングに起用され、オリコンシングルチャートで最高第61位を記録している。

▼「You Oughta Know By Now」
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▼「ロンリー・ガイ」日本リリース盤
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このアルバム「Ray Kennedy」を最後に、以降数十年間は他のミュージシャンのための作曲、レコーディング、ツアーなどに時間を費やした。その中には Jeff Beck、Maurice White、Aerosmith、Michael Schenker など錚々たるミュージシャンが含まれている。

1984年には the Michael Schenker Group の一員として西武球場で行われたロック・フェスティバル、「SUPER ROCK '84 IN JAPAN」に参加したこともある。

1988年には Laura Branigan と Patti Kim が歌唱したソウルオリンピック開会式テーマ曲の「Take Me Away」を作曲した。

▼ Ray and Mireille Mathieu(1988 in Seoul)
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1995年には Fleetwood Mac のアルバム「Time」に参加。

2014年2月16日にロス・アンジェルスの自宅にて逝去する。67歳だった。

(出典:「Raymond Louis Kennedy」(21 December 2014 21:24 UTC) 『Wikipedia英語版』)

▼ 晩年の Raymond Louis Kennedy
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Ray Kennedy は、知る人ぞ知る AOR を代表するミュージシャンの一人である。

Ray Kennedy 個人としてのソロアルバムは、いずれも自身の名前をタイトルにした1970年の「Raymond Louis Kennedy」と1980年の「Ray Kennedy」の2枚のみであるが、AOR の名曲「Just for the Moment」を含んでいるのが今回紹介する「Ray Kennedy」である。

Ray Kennedyの経歴を見ると、ポップというよりはジャズをベースとしたロック系のミュージシャンと思われるが、このアルバムはプロデューサーであるDavid Foster色が色濃く出たいわゆるAORポップのアルバムとなっており、日本におけるRay Kennedyのイメージは、このアルバムによって決定付けられたと言えるだろう。

参加メンバーは、David Foster(Key)を筆頭に、Jack Conrad、Jai Winding、Steve Porcaro、Steve Lukather(g)、Mike Porcaro(b)、Jeff Porcaro(Ds)、Mike Baird、Bill Champlin(Back Vo)、Tommy Funderburk、Tom Kelly、Jack Conrad、Jerry Hey(Horn Arr.)など、David Foster ファミリーが名を連ねている。特に TOTO のメンバーが多数参加していることもあってアルバムの音はかなり TOTO テイストなものとなっている。

収録曲の中でも「Just for the Moment」は、日本でも「風のモーメント」の邦題でリリースされ、80年代を代表するAORの名曲として知られており、David Foster のキーボードも冴えわたるメロディアスなポップに仕上がっている。

しかし、このアルバムが注目された最も大きな理由は、収録曲「You Oughta Know By Now」にある。

この曲のイントロ部分を聴いて「何となくあの曲に似ていないか」と思われた方は、恐らくヤマハのポプコン世代であろうと推察されるが、実は1980年7月にリリースされた八神純子の9枚目のシングル「パープルタウン」に非常に曲調が似ているのである。

▼ 八神純子「パープルタウン」
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まあ、聴き様によっては別の曲ではないかとも思えなくもないが、その後、裁判を経て八神純子側が「You Oughta Know By Now」のカヴァー曲であることを認める結果となった。

「パープルタウン」は、1980年の日本航空 JALPAK 「I LOVE NEWYORKキャンペーン」 CMソングに起用され、オリコン週間チャート最高2位、累計60万枚のセールスを記録した八神純子を代表する1曲である。

当初のタイトル表記は「パープルタウン」のみだったが、同曲のリリース後にRay Kennedyの「You Oughta Know By Now」(邦題:ロンリー・ガイ)とメロディーの一部及びアレンジが酷似していることから盗作疑惑で訴訟沙汰になったため、八神純子の所属事務所のヤマハ音楽振興会が、原曲タイトル「You Oughta Know By Now」をサブタイトルとして、また Ray Kennedy 側の作曲者クレジットを入れることで和解しており、現在では「パープルタウン~You Oughta Know By Now~」という表記となっている。

「災い転じて福となす」ではないが、こうした騒動により Ray Kennedy のアルバムが注目されることになったのは皮肉な結果といえよう。

さて、アルバム全体はポップテイストなロックミュージックで構成されており、「It Never Crossed My Mind」や「Isn't It Time?」などは Steve Lukather のギターワークも冴えわたる TOTO テイストなロックナンバーである。

また「My Everlasting Love」は、David Foster のメロウなキーボードプレイも冴えわたるラブバラッドで、David Foster ファンにとってもたまらない1曲となっている。

Ray Kennedyは日本では非常にマイナーなミュージシャンではあるが、一部の洋楽ファンにとっては1980年代を代表するAORミュージシャンの一人となっており、その意味でこのアルバムもお宝的なアルバムと言えよう。

Ray Kennedy は奇しくも今年2014年に逝去されている。今回、追悼に意味も込めて紹介させていただいた。

今回、改めて八神純子の「パープルタウン」と Ray Kennedy の「You Oughta Know By Now」を聴き比べてみたが、それぞれに歌い手の個性が溢れており、全く異なった魅力を持つ別の楽曲として違和感なく聴くことができた。

今まで Ray Kennedy を知らなかった方を含めてぜひこの機に2曲を聴き比べて、当時のカヴァー論争に思いを馳せていただけたら幸いである。

▼ 晩年の Raymond Louis Kennedy
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■ アルバムリリースノート
元KGBのヴォーカリスト、レイ・ケネディが、プロデューサーにデヴィッド・フォスターを、バックには TOTO の面々を迎え制作したアルバム。クールなジャケットも印象的なロマンティック名盤。- CDジャーナル


*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「Raymond Louis Kennedy」「レイ・ケネディ (ロックミュージシャン)」を素材として二次利用しています。


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