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2020-05

The Manhattan Transfer 「Extensions」

j0126■ アルバムデータ
タイトル:Extensions
アーティスト:The Manhattan Transfer
リリース:1979年10月31日
レーベル:Atlantic Records

アルバム総評価:93


■ 曲目リスト
  №  曲          名評     価  MV  
01  Birdland  ★★★★★  youtube02
02  Wacky Dust★★★★★ 
03  Nothin' You Can Do About It        ★★★★★ 
04  Coo Coo-U★★★☆☆ 
05  Body and Soul★★★★★ 
06  Twilight Zone/Twilight Tone★★★★★youtube02
07  Trickle Trickle★★★★★ 
08  Shaker Song★★★★☆ 
09  Foreign Affair★★★★★ 


■ 講評
今回紹介するアルバム「Extensions」は、1979年に The Manhattan Transfer が Atlantic Records からリリースした通算5枚目となるオリジナルスタジオアルバムである。

Jay Graydon がプロデューサーを務め、Jay Graydon と Airplay を結成した David Foster(Key)、TOTO のメンバーである Jeff Porcaro(Ds)、David hungate(B)、Steve Lukather(G)と豪華なミュージシャンが参加している。

その他にも Greg Mathieson(Key)、Aberaham Laboriel(B)、Dean Parks(G)、Paulino Da Costa(Perc)、Alex Acuna(Ds.Perc)など日本のミュージシャンとのセッションでも馴染みのある超一流のセッションミュージシャンが参加しており、製作陣は非常に豪華な顔ぶれとなっている。

▼ The Manhattan Transfer
画像



このアルバムは、グループ当初のメンバーである Laurel Masse に替って新たに Cheryl Bentyne が加入してから最初のアルバムとなり、グループとしての新たな時代の始まりを意味する重要なアルバムとなっている。

また、グループとしてジャズとポップの両方のカテゴリーでヒットした楽曲を含む最初のアルバムであり、The Manhattan Transfer の名を広く知らしめたアルバムでもある。

特にディスコヒットソングである「Twilight Zone/Twilight Tone」は、Billboard Disco chart の最高第12位を、また、Hot 100 の最高第30位を記録した。また、「Trickle, Trickle」は、Billboard Magazine's Hot 100 chart の最高第73位を記録している。

さらに、アルバム自体は、the Billboard Magazine Top LP's chart 最高第55位、UK チャート最高第63位を記録した。

アルバム収録曲の中でも最も広く知られている楽曲は、ジャズグループである Weather Report のキーボード奏者 Joe Zawinul が作曲した「Birdland」である。The Manhattan Transfer は、1981年にこの曲でグループとして初めて Best Jazz Fusion Performance, Vocal or Instrumental 部門でグラミー賞を獲得した。

「Birdland」は、元々 Weather Report の1977年のデビューアルバム「Heavy Weather」に収録されていたインストゥルメンタル曲であったが、ジャズシンガーであり作詞家でもある Jon Hendricks が、このアルバム用に旋律を楽器のように歌いこなすジャズ・コーラスの手法である Vocalese ヴァージョンとして歌詞を書いたものであり、The Manhattan Transfer はメンバーである Janis Siegel のこの楽曲のヴォーカルアレンジに対してグラミー賞を受賞しており、The Manhattan Transfer としては「Birdland」でグラミー賞を2部門で受賞している。

実は、ジャズヴォーカリストで作詞家の Eddie Jefferson が「Birdland」の新しい歌詞を作詞中であったが、完成前に殺害されてしまったため、このアルバムは Eddie Jefferson へ捧げるアルバムともされている。

「Birdland」は1980年最も聴かれたジャズの楽曲であり今ではジャズのスタンダードナンバーでもあるが、現在では Weather Report のオリジナル曲よりも The Manhattan Transfer の代名詞的な楽曲として知られている。

(出典:「Extensions (The Manhattan Transfer album)」(12 January 2014 00:45 UTC)『Wikipedia英語版』)

▼ The Manhattan Transfer
画像




The Manhattan Transfer(マンハッタン・トランスファー)はアメリカ合衆国のジャズ・コーラス・グループである。

男女各2人による4人編成で、卓越したボーカル技術とハーモニーを持ちながらも親しみやすい音楽性でポップ分野でも人気を博している。

1972年結成。当時のメンバーは、Tim Hauser、Alan Paul、Janis Siegel、Laurel Masse の4人であった。

1975年に「The Manhattan Transfer」でレコード・デビューし、当初はアメリカよりもイギリスから人気が出た。グループ名は、John Dos Passos の小説「Manhattan Transfer(マンハッタン乗換駅)」から引用している。

1978年交通事故で大けがをした Laurel Masse に代わり Cheryl Bentyne が正式加入して現在のメンバー構成となる。

1979年テレビ番組「The Twilight Zone(トワイライトゾーン)」の同名テーマ曲を Jay Graydon のプロデュースでディスコ調にカバーし、これがヒットしたことで広く注目を浴びるようになる。

1980年に Weather Report のカバー曲「Birdland」でグラミー賞の最優秀ジャズ・フュージョン・ヴォーカル賞とヴォーカル編曲賞を受賞。

1981年には「Boy From New York City」がポップチャートでも大ヒットし、最優秀ジャズ・ヴォーカル賞など3部門でグラミー賞を受賞した。その後も1983年、1985年、1987年、1990年にグラミーの主要な賞を獲得している。

日本では1980年代前半にサントリーブランデーのCMに出演した。頻繁に来日公演しており特に2000年からは毎年来日している。来日公演のライブ盤や日本限定盤アルバムもいくつかリリースしている。

(出典:「マンハッタン・トランスファー」(2014年11月8日 16:59 UTC)『Wikipedia日本語版』)

メンバー4人はそれぞれソロでも活動しているが、残念ながらグループの創設者でありリーダーである Tim Hauser が2014年10月に72歳でなくなっている。

■ メンバー

◆ Tim Hauser(ティム・ハウザー)1941年12月12日生-2014年10月16日没(写真:左)
グループの創設者でありリーダー。2014年10月16日死去。72歳没。
◆ Alan Paul(アラン・ポール)1949年11月23日生(写真:右)
◆ Janis Siegel(ジャニス・シーゲル)1952年7月23日生(写真:中央右)
シェリルに次いでソロ活動が活発。
◆ Cheryl Bentyne(シェリル・ベンティーン)1954年1月17日生(写真:中央左)
10代初めの頃から歌手活動を行っている。1979年に加入。

▼ The Manhattan Transfer のメンバー
画像




The Manhattan Transfer は男女2人ずつの混声カルテットのコーラスグループであり、もっぱらジャズを中心としたスタンダードミュージックを歌う非の打ちどころのない完璧なコーラス・ワークのグループとして日本でもよく知られているが、改めて彼らのコーラスを聴くと、さすがはエンターテイメントの本場アメリカを代表するコーラスグループとして独特の貫禄を持っており、まさに四身一体となったコーラスはショウのようにゴージャスで、そのハーモニーテクニックは芸術の域に達していると言えよう。

日本にも「Mr.サマータイム」で知られるサーカスという男女2人ずつの混声カルテットのコーラスグループがいたが、エンターテイメントな「魅せるコーラス」という点では、やはり The Manhattan Transfer の右に出るグループはいないであろう。

そんな The Manhattan Transfer のアルバム「Extensions」は、それまでのスタンダードなアルバムとは一線を画すエレクトリックミュージックを取り入れた POP、JAZZ、FUSION が融合した非常に挑戦的な試みのアルバムとなっている。

また、このアルバムのヒットがその後の The Manhattan Transfer の人気を決定付けるきっかけとなったことでも知られており、新しいメンバーを加えたまさに新生 The Manhattan Transfer の原点ともいえるアルバムと言えよう。

そして何といっても特筆すべきは、このアルバムのプロデューサーが Jay Graydon であるこということである。

Jay Graydon はアメリカのギタリスト、音楽プロデューサーであり、音楽家、音楽プロデューサーである David Foster と伝説の AOR グループ「Airplay」を結成した人物である。

Jay Graydon は、数々の名曲を世に送り出した名プロデューサーとして知られており、Earth, Wind & Fireの「After The Love Has Gone」や George Benson の「Turn Your Love Around」など、非常にメロディアスで魅力的なヒット曲を生み出すことに秀でたサウンドクリエーターであり、日本でも角松敏生など彼の影響を受けたミュージシャンは少なくない。

その Jay Graydon プロデュースの名曲が、アルバム収録曲「Twilight Zone/Twilight Tone」である。この曲はアメリカのテレビ番組「The Twilight Zone(トワイライトゾーン)」のテーマ曲をディスコ調にアレンジした楽曲であり、日本でもディスコシーンを大いに盛り上げた大ヒット曲である。

御存知の方も多いだろうが「The Twilight Zone」は日本のテレビドラマである「ウルトラQ」や「世にも奇妙な物語」といった怪奇ミステリードラマの原点となったテレビ番組であり、楽曲のイントロはそうした番組色を色濃く映し出したミステリアスな曲調となっている。

かと思えば序盤から一転乗りのよいディスコミュージックに変わるあたりに Jay Graydon の絶妙なアレンジが光っている。

特に間奏のギター・ソロのユニゾン・プレイは AOR の大御所である Jay Graydon ならではの心憎い演出で The Manhattan Transfer のファンならずとも思わず唸ってしまう AOR サウンドのツボを心得たシビれる演出と言えよう。

▼「Twilight Zone/Twilight Tone」
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また「Nothin' You Can Do About It」は、Airplayがリリースした唯一のアルバム「Airplay」の収録曲としても知られているが、本家となる The Manhattan Transfer の楽曲は、Airplayとは一味も二味も違った The Manhattan Transfer らしい絶妙なコーラスが冴えわたる楽曲となっており、なかなか聴き応えがある The Manhattan Transfer としては珍しいロックテイストな楽曲である。この曲も実に素晴らしいの一言に尽きる。

1930年に書かれたジャズのスタンダードナンバーである「Body and Soul」、ラストのアカペラ「Foreign Affair」もThe Manhattan Transferの卓越したコーラスパフォーマンスを思う存分味わうことができる楽曲であり、「Foreign Affair」のアカペラなどはまさに The Manhattan Transfer の真骨頂と言えよう。

▼「Body and Soul」
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このように、全体としてはジャズのスタンダードナンバーからエレクトリックポップに至るまで幅広いジャンルの音楽を網羅したアルバムとなっているが、凛としたコーラスのおかげで何ら違和感なく心地よく聴くことができるアルバムとなっている。

Jay Graydon 信奉者としては Jay Graydon らしいポップロックなテイストをもっと強く出しても良かったのではないかと感じるが、控えめなプロデュースのおかげで The Manhattan Transfer のイメージを壊すことなく「Twilight Zone/Twilight Tone」のような新機軸な楽曲にもチャレンジができたと言えるかもしれない。

「Extensions」は、The Manhattan Transfer のアルバムの中でも特にお気に入りの一枚である。

なお、残念なことにマンハッタン・トランスファーの創設者でありリーダーである Tim Hauser が今年10月16日に心疾患のため死去されている。72歳という若さであった。合掌。

ちなみにグループは当面3人で活動を続けるとのことである。以前と変わらぬ活躍を心から祈るばかりである。

▼ 近年の The Manhattan Transfer(左が亡くなったTim Hauser)
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*この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたWikipediaの項目「マンハッタン・トランスファー」「Extensions (The Manhattan Transfer album)」を素材として二次利用しています。


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名古屋音楽堂本舗の店主香山蔵之介による音楽講評です。
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